第15話 再び街へ。
15.再び街へ
「あー、行きたくない。」
森の家でゆっくり過ごしたいんだけどな...自分ではできないことがおおくて結局街に行かないといけない。
結界で何でもできるようになってくれないかな...?
はぁ、準備して街いこ。
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お風呂はいって食事して洗濯物干して。でかける準備が終わった。
庭にでて畑に水をやる。
「家に結界はっとくか。」
家を結界で囲む。
畑も囲ったほうがいいのかな...? まだ芽も出てないしいいか。追々考えよう。
「んじゃいくか。」
自分を結界で囲み空へ上昇し街を目指し飛ぶ。
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「普通に街についたな。」
村を通りすぎ道なりに飛んできたが、今回はなにもトラブルなく街についた。
街の手前の脇道に降りて。歩いて門までいく。
結構人が並んでるな。
前回来た時と同じように。馬車や冒険者達が並んでる。
この間みたいに絡まれないようにしないとな。
おとなしく並んでおこう。
「次!」
順番が来たか。
声を掛けられる前にギルドカードを渡す。
「冒険者か、通ってよし。次!」
ギルドカードをさらっと確認しただけで終わった。えらく簡単なんだな...?なにか理由がありそうで逆にこわい。
まぁいいか。街に入ろう。
門を抜けメイン通りを歩く。
解体はどこで頼もうかな? とゆうかどこでやってるんだろう?
冒険者ギルドは素材の買取はしてるだろうけど。解体もしてくれるのかな?
聞きに行きたいけど。やだなぁ、また絡まれそう。
セレナさんの宿にいって聞いてみるか?
「あ、お金がねぇ。」
ものすごいデジャブだった。
宿に泊まるお金がもうなかった。持ってるお金を出してみる。
銀貨2枚に銅貨8枚か...。たしか宿は銀貨5枚だったかな?
冒険者ギルドにいって解体できないか聞いてみるか...。朝と昼の間ぐらいの時間だし。人が少ないといいな。
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「入るのやだなぁ。」
看板に翼に剣と盾のマーク。
冒険者ギルドについたが、入るのをためらってしまう。
外には冒険者達は少ないが、中はどうだろうなぁ。
入るか。
「おー。」
よかった全然人がいない。 2~3人の冒険者の人がいるぐらいだ。
割と真面目な人が多いのかな? 冒険者ってもっといつでも酒場でお酒飲んでるイメージだった。
とりあえず受付にいこう。
「あの、すいません。」
「はい、なんでしょうか。」
人が少ないからか受付は一つしかなかった。
受付の人は、あれ?もしかしてこの人登録の時にやってくれた人?
金髪で美人系で耳がとがってる、多分エルフさん。
「解体しないといけないやつ倒したんですけど。解体ってどこでやってますか?」
「解体は解体所があるので、そこでできますが。案内いたしますか?」
「はい、お願いします。」
「では、係の者が案内いたします。」
そういってエルフのお姉さんは受付の奥で作業してる人に、なにか合図をすると、奥から人がやってきた。男性のようだ。犬みたいな耳が生えてる。
男性に耳が付いてるのはなかなか衝撃的だな...インパクトがすごい。
「解体所はこちらです。ついてきてください。」
そういって男性は受付から出て、酒場と受付の間にある通路を奥へ歩いて行った。
男性の後をついていくと、扉を開け外にでた。
外は庭の用になっており。倉庫みたいなものがいくつか並んでいた。
「こちらの中へお願いします。」
倉庫の中の一つに案内される。
中に入ると解体用の道具や、物を載せる台。獲物を吊るすロープなどがあった。
「ダンさん。解体の依頼です。」
男性が呼ぶダンとゆう人は、ここの作業員なんだろう。身長は2メートルほど、筋骨隆々で見た目が完全にヤクザだ。頭もスキンヘッドだし。
腕なんてほぼ丸太みたいだ。
「あぁ? わかった、獲物はどこだ?」
男性がこちらを見てる、獲物を出せってことかな?
「どこに出せばいいですか?」
「獲物はなんだ?」
「あー、名前はわかりません。初めてみたので。大きさは3メートルほどです。」
「ふむ、じゃぁこの台にのせてくれ。」
言われた台はかなりでかい、縦横10メートルほどある。高さはそこまでなく。地面に直におかないための意味の台なんだろう。
置いても大丈夫なのかな? かなり重量があるんだが。この机はなにか特殊な素材なんだろうか?
「ここですね?」
アイテム袋に手を突っ込み例の牛っぽいやつを取り出す。
ドスン
「お? こいつはウルセスじゃないか。」
「ウルセスってゆうんですか?」
変な名前だな、なんか由来があるんだろうか?
「あぁ、こいつは辺境にしかいない高級な牛だな。」
牛なのか。じゃぁ牛でいいじゃん。
「へぇ。」
「これ、凍ってるのは魔法か?」
「はい、そうです。解凍しないとまずいですかね?」
そう聞くと、ダンさんは牛をぺたぺた触った。
「んー、これくらいなら平気だな。こっちでなんとかする。」
「後4匹あるんですが。全部いけます?」
「全部この状態か?」
「はい。」
「なら平気か、全部出していいぞ。」
牛を全部取り出す。倉庫内がぱんぱんだ...。
「よし、それじゃぁ解体するか。引換証は受付で出してもらってくれ。今日は他に解体の予定もないし。夕方には全部終わるだろう。」
「わかりました。夕方にまたきますね。」
「では受付に行きましょうか。」
そういって犬耳の男性は倉庫から外にでていった。
ダンさんは早速、他の従業員に声をかけ解体を始めている。
「さきほどの受付へどうぞ。」
受付近くまで戻ると犬耳の男性はそういって受付の奥へともどっていった。
受付にはさきほどのエルフのお姉さんがいたので、そこへいく。
「先ほどの方ですね、解体の引換証を出しますので、ギルドカードをお願いします。」
「はい。」
お姉さんにギルドカードを手渡す。
「ケイさんですね、こちら引換証になります。ギルドカードと紐づけられてますのでお気を付けください。」
「はい、ありがとうございます。」
とりあえず夕方まで時間潰すか。何しようかな?
外へでてこのへんに何がいるか見てみるかな?
冒険者ギルドを出て南門へ歩きだす。
賑わってるメイン通りを歩き、門から外へ出る。
「剣ぐらい腰に差しとくか。」
アイテム袋から剣を取り出し腰に差す。
浮かぶのは流石にまずいかな? 家に帰るだけなら気にしなくていいけど、またここにすぐ戻ってくるなら、目立つことはしないほうがいいか。
門からでて適当に脇道の森にはいる。
「なにかいるかなー?」
こうゆうとき索敵スキルが欲しくなってくる...。
しばらく適当に歩いていたが特になにもいない。
ガサガサ
「お?」
茂みから茶色いウサギが出てきた。
「普通のウサギなのか...?」
ウサギは鼻をひくひくさせている。かわいい。
普通のウサギもいるんだな? どうやって生き残ってるんだろう?
めちゃくちゃ繁殖がはやいとか?
倒してみるか。
ウサギに結界を使おうと右手を向ける。
「!?」
ウサギが逃げてった。 なんだ今のは。意思を感じたのか?
そうとしか思えない感知速度だった。
ニュータイプウサギだったか。
こんな世界で生き残れる理由がちゃんとあるわけだ。
そのあとも森を探索して、ゴブリンに鹿にクマっぽいのまでいた。
ゴブリンは倒したが。鹿は逃がして。クマはみた瞬間結界で自分を囲って逃げた。
クマやばい。8メートルぐらいあったぞあれ。
あんなのに勝てるようになるには、冒険者達が筋肉もりもりになるわけだ。
ステータスと筋肉ってどれぐらい関係性があるんだろうな?
あれやこれや森で遊んでる間に夕方近くなってきたのでギルドへ戻る。
「牛がいくらになるか楽しみだな。」
門を通り冒険者ギルドへの道を歩く。
「人が多くなってきたな。」
夕方近いからだろうか。冒険者達の姿が昼前と比べて多い。
ギルドに入り、受付へ並ぶ。
この間絡んできたやついないよな...?
つい、きょろきょろ見回してしまう。
だめだ、こんなのしてたら目立ってしまう。
「次の方どうぞ。」
呼ばれたので受付へいく。
「ご用件をお伺いします。」
「解体の依頼をしていたので、これ引換証とギルドカードです。」
「はい、確認いたしますので、少々お待ちください。」
今回の受付嬢さんは鹿の角っぽいのが生えてる。
獣人の人ってどんだけ種類いるんだ...?
「おまたせしました。こちら見積書になります。」
受付嬢さんが紙を渡してきたので見てみる。
おお? 白貨5枚...? なんだ白貨って白銀貨じゃないのか?
見積もりを見た感じ牛一匹で白貨1枚だな?
「なにかご不明の点でもありますか?」
「いえ、白貨ってのを初めてみたので。」
「あぁ、なるほど。白貨とゆうのは、金貨の一つ上の硬貨です。白貨1枚で金貨100枚。金貨1枚で銀貨100枚の価値があります。」
なるほど。銅貨から銀貨は10枚で上がるのに銀貨からはなんで100枚なんだろう?
まぁ気にしてもしょうがないか。
それよりもなんで牛一匹で白貨1枚なんだろう?大きさとかバラバラのはずなのに。
「なぜ、一匹で白貨1枚か気になりますか?」
!?なんでわかったんだろう?
「初めての方はみなさん同じ顔になるので、わかるんですよ。」
「なるほど。」
「説明しますね。基本的に解体した素材は競りに出したり、もっと細かく見積もりを出してくれるところはあります。ですが、冒険者のみなさんは、見積もりがでるまでの時間が待てない人ばかりなので。冒険者ギルドではすぐに報酬をお渡しできるように、素材により価格が設定されているんです。更に獲物の素材を自分達で使いたい場合がありますので。その場合すぐに差額が出せるようにとゆう意味でも価格がわかりやすく設定されているんです。 ただし、あまりにも獲物の損傷が激しい場合などは見積もりの価格が落ちますので。すべて解体し終わってからの見積もりとなります。」
ご不明な点はありますか?
そういって受付嬢さんは説明を終えた。
「なるほどなぁ。いろいろ考えられてるんですね。」
「それで、どうしますか?」
「では、一頭分だけお肉が欲しいんですが可能ですか?」
「かしこまりました。それでは一頭分のお肉を引きまして。こちらが新しい見積もりになります。」
受付嬢さんはさっき渡してきた見積書に線を引き数字を書き足した。
今度は白貨4枚に金貨20枚か。つまりお肉は金貨80枚ぐらいの価値があるってことかな?
「わかりました。」
「白貨4枚と金貨20枚です、そしてこちらがお肉の引換証です。お肉は5匹のお肉の重さをすべて合わせたあと5つで割ったうちの1つです。こちらをもって解体所へお行き下さい。」
「はい。ありがとうございました。」
受付嬢さんにお礼をいい、解体所へ向かう。
ダンさんに言えばいいのかな?
解体所でダンさんを探す。
「お、いた。」
ダンさんを見つけたので声をかける。
「ダンさん。」
「ん? おぉ、昼間の兄ちゃんか。なんか用か?」
「これを。」
ダンさんにお肉の引換証を渡す。
「あー、お肉ね。わかった、ついてこい。」
ダンさんはそういって歩き出したのでついていく。
鉄の扉を開けてダンさんが入っていく。
中はひんやりしていて、大きな冷蔵庫みたいだ。
「ここからここまでが一頭分だ。」
「わかりました。」
置かれていた冷えたお肉をアイテム袋に入れる。
「これって何キロぐらいありますか?」
「んー、800キロぐらいじゃないか?」
そんなにとれるのか...。しばらくお肉は狩らなくてよさそうだな。
「なるほど、ありがとうございます。それじゃ失礼しますね。」
「おぅ、また必要ならここにきな。」
用はすんだし今日はもう帰ろう。畑が心配だし。
冒険者ギルドを出て門までいき外へ出る。
そして門から離れたところで結界で自分を囲み空へ飛ぶ。
「家に帰ろう。」
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