第8話 新しい力について。
8.新しい力について
「あー、眠い。」
昨日あれから、ゴブリン村の藁の家はすべて燃やし帰ってきた。
洗濯物を取り込み、食事をしてお風呂に入ったらすぐに寝てしまった。
「肉体的には疲れてないんだけどなぁ、結界内で座ってただけだし。」
精神的にかなり疲れた。ゴブリンを倒す事には何も思わないが、いろいろ行動するのが疲れた。
「少しのんびりするか...」
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洗濯機をまわし、お風呂にはいり、食事をした。
庭に出て、洗濯物を干し終わったら。座りながら空を見上げボーっとする。
結界をいくつか作り、浮遊させながら操作し。遊ぶ。
「あー、いい気持ちだなー。」
涼しい風が吹いている。森が風で揺れて葉が擦れる音がする。
本気でそろそろ食事の種類を増やしたいな......。
お肉とパンずっとそれだけだ。
「多分川の下流のほうに村か町があるのかな?」
まだ行ってないのはその方向だけだしな。
でも、村か町があったとして。どういくか。
突然現れる15歳の少年。村の人たちがどうおもうだろうか。
どう説明すると納得してくれるのかな。
漫画やアニメでよくあるのは。山奥で祖父母と暮らしていたが、二人が亡くなったので山から出てきたパターン。
そもそもなんで山奥で暮らしてる? 怪しすぎるだろう。訳アリだっていってるようなもんだ。
じゃぁ旅人は? 15歳の少年が?うーん、設定次第か?
村のならわしで、15歳になると村からでて一人で旅をし自分を鍛えるとか?
なくはないのかな? でも無理やり感があるな...。
うーん、結局どう言いつくろっても、怪しいのに変わりはないか。
ならいっそもっと大きな街までいくか? それなら人も多くていちいち俺に気にしてはいられないだろう。
そうするか。大きな街までいけば、いろいろあるだろうし。
「あ、お金が無い。」
お金がねぇ、街に入るのに税金とかあるのかな?
どうしよう、なんも考えてなかった。途中の村でゴブリンの魔石とかを売るか?
それともお金の代わりに魔石で払えたりしないのかな。
行ってみないとわかんないか。
街に行く前にちゃんと新しい力の確認はしておこう。
増えた力は。
『結界術』
拒絶する力。封じる力。
LV1 『起』結界を作ることができる。形や付与する条件により消費MPが変わる
『消』結界を消すことができる。
LV2 『属』結界に属性を付与する事ができる。
LV3 『圧』結界を圧縮することができる。
属性の付与と圧縮...か。
まずは属性の付与だな。属性といえばなにがあるのか。
思い付くのは。
火、水、風、土はありそう。いわゆる4大属性ってやつだ。
あとは上位属性っぽいの?
雷、氷、闇、光あたりか。あとは無属性とかもありそうかな?
結界で無属性って、どうなるんだ?よくわからん。
火は昨日試した。残りのを一個づつためしてみるか。
まずは水だ。
『属』
なんだこれ。箱状の結界から水が溢れている。
この水飲めたりするのかな? まぁ最悪お腹壊すだけか。
「ん、うまいな。」
なんとかの天然水とかそうゆう感じの味っぽさがある。
水袋も必要なくなったな...結界術ってなんでこんなに万能なんだ。チートなのか?
「そういえばMPはどれだけ消費するんだ?」
MP 64/66
「え、たったの2?」
コスパが良すぎる。最強か?
結界の大きさは5センチ四方だ。属性付与で2消費だと強いな。
そもそも結界はなにも考えずに使うと5センチ四方のキューブになるが。これ以上に小さくできるんだろうか?その場合消費MPも変わるんだろうか?
試すか。
1センチ四方のキューブをイメージして、念じる。
「できたな。」
ちっちゃいキューブの結界ができた、かわいい。
消費MPは。
MP 63/66
消費は1か。つまり結界は5センチまでなら最低でも消費が1なのか。
そういえば属性付与した結界を自然と動かしていたが。思考で動かすイメージを条件に入れなくても普通に動くようになるのか。
レベルが上がったからかな? 必要そうな機能は最初からついてくる感じになってくるんだろう。
レベル1の結界は条件を付けないといけない代わりに自由度が高く。
レベル2から3は初めからある程度の機能が付いているがそれ以上、条件を入れれない感じか?
属性の強さは変えれるのかな?水で試そう。
とりあえず出したままで水が溢れてる結界を消す。
水が強くあふれるイメージをし、念じる
『属』
「おぅ。」
しゅごい、めっちゃ水が溢れてる。これで消費が3か。強くしても1しか変わらないのか。
水の勢いがやばい、消しとこう。
これで水には困らなさそうだな。
後は風に土に雷、氷、闇、光か順番にいこう。
まずは風だ。
『属』
「なんだこれ。」
なんかよくわからない、結界に風がまとわりついている。
手を軽く向けてみると風が吹いている。
扇風機みたいだ。夏には使えそう。
次は強くしてみるか。
『属』
「うわぁ、やばそう。」
なんかすごい、見るからにやばい。
風が超、逆巻いてる。これは触ると手が切れそうだ。
そういえばこのあいだとった果物があったな。
アイテム袋からディーゴの実を取り出し、風が逆巻いてる結界に投げてみる。
「あー、これはしゅごい。」
投げ入れた実が一瞬で粉砕して、消えてなくなった。
これはやばいな。消しておこう。
次は土か。
『属』
「ふむ。」
ただの土だな。結界に土が張り付いてる。あんまり使い道がなさそう。
属性を強くしてみよう。
『属』
「ふむ。」
石になった。なんだこれ、土属性ははずれか?使い道がわかんない。
今のところ思いつかないし消しておこう。
「お?」
結界を消したら土と石が残った。水も残ったし、こうなるのか。
物質的な物は残るのかな?
次は雷か。
『属』
「まぁ、想像通りだな?」
結界がバチバチいってる。強くするのが怖いがやってみるか。
『属』
「うわぁ、これもやばそう。」
さっきよりバチバチが激しい。一発で魔物が倒せそうなぐらいバチバチいってる。
怖いから消しとこ。
次は氷か。
『属』
「これも土のときと同じ感じかな?」
結界に氷が張り付いてる、硬そう。触ってみると当然だが冷たい。けど触れないほどの冷たさではない。涼しい感じ。
氷の結界に風の結界を使えば、熱いときに重宝しそうだ。クーラー代わりになりそう。
属性を強くしてみよう。
『属』
「おーぅ。これはすごい。」
距離があるのに、すごい冷たい。これは触ることもできなさそうだ。
ってゆうかちょっと下の草が凍ってる。消しておこう。
「そういえば残るんだった。」
結界を消したけど、残った氷が地面に落ちた。草が少し凍ってるがそれ以上は広がらなさそうだ。
「この氷溶けるのかな?」
まぁ、きっと溶けるだろう。明日また様子を見よう。
次は闇か。どうなるのかな。
『属』
「うーん。」
黒い、ただ黒い。なんだこれ? 一番使い道がわからない。
強くしてみよう。
『属』
「なんかもわもわしてる。」
黒いのがもわもわしてる。それだけだ。
触りたくもないな...今度ゴブリンがいたらぶつけてみるか?
まぁ消しておこう。
次は光だ。なんとなく想像つくけど。
『属』
「うむ、想像通りだ。」
結界が明るく光ってる。照明代わりになりそうだ。
強くしてみよう。
『属』
「うわっ、まぶしい。」
直視できないぐらい眩しい。消しとこう。
これはどう使おう? 目つぶしに使うぐらいしか思いつかないな。
とりあえずパッと思い付く属性は全て出来たけど、他に何かあるかな...?
うーん。今のところはこれでいいか。
後は圧縮か。といっても空間事圧縮するなら、使い道なんてそんなに思いつかないけど...
生き物を圧縮したらどうなるんだろう? ゴブリンで試そう。
なんだかゴブリンって何かを試すのにちょうどいいんだよな...。
空間圧縮した結界に属性は付与できるのかな? 試すか。
なんの属性で試そうかな...危なくないのがいいな。
水で試してみよう。
圧縮した結界に属性を付与するイメージで、念じる。
『圧』『属』
「うーん。出来たけど、見た目は普通?」
1センチほどのキューブから水がちょろちょろ出ているだけだ。
よくわからなかったな。なにか意味があるんだろうか?
消しておこう。
「うわっ!?」
結界を解除した途端、水がはじけた。
あーこうなるのか。空間が圧縮されてるのが解除されるから、中に溜まってた空気で押し出されるわけか...少し考えればわかりそうなことだったな。
濡れて気持ち悪いし、お風呂にはいろう。
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お風呂にはいってすっきりしたら、今日はもう何もする気が起きなかった。
食事をして、寝よう。
明日街を目指してみよう。おやすみなさい。
名前:ケイ 15歳
LV 7
HP41/41 MP66/66
体:21
力:14
魔:32
守:11
速:20
スキル 言語理解 結界術Lv3
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