進化【カクヨム合宿】

鈴響聖夜

ユグドラシル

隣の世界が観測され、人類計画は月面移住などの自世界の規模ではなくなり、別世界との往復が示唆され始めていた。

4xxx年。人類は初めて宇宙橋を作り上げた。勿論酸素は充満しており、高額な通行料金もすぐに撤廃された。

宇宙橋の丁度真ん中辺りから見える混沌の景色は有名な観光名所になった。初めて見る本当の虚無に心踊ったのだ。

この計画が成功したことで、別世界の認識はより高まり、別世界の観測が人気になった。

すると世界中の観測者が、それぞれ違う別世界を見つけた。それだけ沢山の別世界があるということだ。

そして学者の誰かが言った。「宇宙樹ユグドラシルは実在した」と。太陽を幹と考え、人間や別世界の人々は蟻、根と根を繋ぐ者とした。それはたちまち定説になり、宇宙樹の開発が進められた。


そして僕ら、宇宙人と呼ばれる生命体は人間の進化により、住む場所を失った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

進化【カクヨム合宿】 鈴響聖夜 @seiya-writer

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る