第2話⁂自殺の原因?⁂
蓮が飛び降り自殺を図った星陵学園校舎グラウンドは、警察関係者や警察車両でごった返している。
刑事課のベテラン刑事村上と新米刑事中村が現地に赴いて、この自殺した張本人和泉蓮の自殺に至った原因や経緯を、学校関係者やクラスメイト更には部活関係者等に事細かに問い質している。
「和泉君はどんな学生さんだったかね?また自殺するような大きな悩み事でも有ったのかなあ~?」
A君の証言「アアアア~?あいつに限っては絶対に悩み事なんてありません。だって~?・・・成績は常にトップクラスで、スポ-ツ万能……おまけに見て分かるように、あれだけの長身で超が付くイケメン!・・・悩み事なんてある筈がないじゃないですか~?本当に羨ましい限りです。」
B君の証言「ミスターパーフェクトと言われていた男ですよ~?悩み事なんて無い!無い!・・・全く勿体無い!………俺らみたいなバカでパッとしない者でも生きてるっつうのに………全くこっちが自殺したいくらいですよ?」
Aちゃんの証言「もう女子には、ダントツでモテモテで皆の憧れでした………だから~…悩み事なんて・・・聞いたことも無いし………多分…?無いと思います~」
「誰に聞いてもミスターパーフェクトで、悩みごとから一番遠い人物だとの事です。全く勿体ないですよね~!…まあ~?今どきの子供達はゲーム感覚で簡単に死んじゃうんですかね~?」
「バカ――ッそんな簡単な事じゃ無い!・・何か大きな悩み事が有ったのかも知れない……?それから・・・もしかして?自殺に見せかけて・・誰かが屋上から突き落としたのかも知れない?・・・第一ミスターパーフェクトと言われていた男の子に………死ぬほどの悩みがあったとは・・・到底思えない?」
ベテラン刑事村上と新米刑事中村が、何やらぶつくさ言いながら車に乗り込もうとすると、一人の女の子が何か訳有り気な表情で近付いてきた。
「…アアッあの~?・・・和泉君の事ですが……何か?とんでもないゲームに巻き込まれたと……行っていました…それが何かは・・・ハッキリ…分かりませんが?」
「何だね?そのゲームとは?」
「ハ…ハイ?・・・何かデスゲ-ムっぽいような・・・」
「じゃ~?誰か詳しく知っている子はいないのか~?」
「多分……?居ないと思います。・・・好きな女の子の事で揉めて・・・一方的に……恨まれたのかもしれませんが……?他に…和泉君自身に大きな・・・問題が???ご家族に聞かれたら……何かわかるかも知れません。」
「アア~?有難うね!」
「ハイ!」
「よ~し!ご家族に詳しく事情を聞かないと?」
**********************
和泉家の前に到着したベテラン刑事村上と新米刑事中村は、通夜の準備で慌ただしい和泉邸に入って行った。
すると、今にも崩れ落ちそうに憔悴しきった品の良いお母様が応対に出て来た。
「この度は大変お気の毒な事で・・・所で息子さんの蓮君は最近何か悩み塞ぎ込んでいるような事はありませんでしたか?」
「ウウウウッウウ!( ノД`)シクシク…アッありません。ウウッウウウウッ(´;ω;`)ウゥゥワァワァ~~ン😭もう・・もうお帰り下さい!」
「そっそれでも・・まだ自殺と断定した訳でもありませんから?憎い犯人がどこかに潜んで居るかも知れませんから?」
「もう…もう?深く詮索して欲しくは有りません。ワァワァ~~ン😭ワァワァ~~ン😭・・・もう戻って来ない息子の事に立ち入って欲しくありません。ウウウウッ( ノД`)シクシク…オッお帰り下さい!」
””ピシャリ””玄関のドアを閉める蓮の母香織。
「オイ!この家には何かあるかも知れないな~?」
「本当ですね~?普通だったら憎い犯人を徹底的に調べて欲しい筈ですよね~?」
{これは何かあるに違いない!}そう思ったベテラン刑事村上と新米刑事中村は、
この家の秘密を探るべく早速捜査開始とばかりに、聞き込み調査に駆けずり回っている。
母親香織のあの頑なな態度には、拭いきれない違和感を感じる二人なのだ。
一体この家には何が有るのか???
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