第二十八話「戦いの終結に向けて」
Side 緋田 キンジ
前回の戦いから基本方針として攻撃チームと防衛チームに別れる事になった。
防衛チームは文字通り振り分けられた拠点の防衛に専念するチームだ。
対して攻撃チームは各勢力を潰していく、激戦が予想されるチームであり、味方陣営の各エース級から選抜される混成部隊である。
また、攻撃チームは空中戦艦レギンレイヴを旗艦として行動する事になる。
☆
第7偵察隊のメンバーは全員攻撃チームとなった。
ヴァネッサ、プレラーティ、佐伯 麗子、谷村 亮太郎もだ
他にもバハムス帝国のフィア皇子と選抜メンバー、Aliceの少女の選抜メンバー、狭山 ヒロトと選抜メンバー、ディメンションクロスのルーナと高飛さんも参加する事になった。
まず最初にドラゴンクロウを潰すためにあの荒廃した世界へと繋がるゲートを目指す事になった。
☆
『情報通りならここに拠点を張ってるようだが――』
荒れ果てた荒野の丘陵地帯。
ヴァイパーズの本拠地を思い出させるような地形だ。
そこにドラゴンクロウのアジトがあるようだ。
現在そこを空中戦艦付きのザイラム軍が襲撃を仕掛けている。
『助けてくれ!! もう俺達に戦う力はない!!』
と、ドラゴンクロウ側から通信が入った。
『どうします?』
ルーナに尋ねられた。
『どの道、此方にも仕掛けられている以上は戦うしかない!!』
取り合えずザイラム軍を最優先で叩くことにした。
念のためドラゴンクロウ側には警戒を怠らないように指示する。
『さてと、新型機のお披露目と行くか――』
谷村 亮太郎君の予備機、黒と金のダークヒロイックな機体、エクスブレイズ。
背中と両肩のバインダーブースターが特徴的で機動戦重視の暴れ馬だ。
だがアインブラッド・ガンブラストをも超える機動性とビームランチャーの火力が凄まじい。
もう「パワーローダーはこいつでいいんじゃないかな?」と思ったほどだ。
『ほらよっと!!』
ビームランチャーで纏めて数機消し飛ばし、ザイラム軍の空中戦艦にダメージを与える。
『さて、僕も頑張らないと』
そして谷村 亮太郎君はヴァネッサの世界から持ち込まれたパワーローダーであり、ヴァネッサが使うドラグーン・ルージュの原型であるドラグーンを使用して着実に敵を屠っていく。
『では僕も――』
フィアのマジックメイル、アルビオンが文字通り閃光のような速さで次々と相手のパワードスーツ兵器、ゼッターを斬り飛ばしていく。
それに続くように皆も纏めてゼッター軍を倒していく。
とにかく皆の撃破スピードが物凄い。
数分も経たないウチに敵艦は撤退して行く。
『敵が退いたか――』
問題はドラゴンクロウだが――
『我々は降伏する』
と、ドラゴンクロウは降伏。
逆に恐いぐらいに素直に武装解除に応じた。
☆
=レギンレイヴ艦内=
話によれば谷村 亮太郎の演説とあの奇跡の光を見て部下達が離れて行ったらしい。
事実上解散したようだ。
ザイラム軍から攻撃を受けたのはよく分からないそうだ。
「なんにしても、平和的に片付いて何よりだね」
と、谷村君があっけらかんと言う。
俺は「まっそう言う事にしておくか」と返しておく。
「彼達の事はディメンションクロスに任せておいてください」
と、ルーナが言う。
特に戦略や戦術上、重要な情報でもないので通信を使い本部に連絡を入れたそうだ。
「まあこれでザイラム軍とアジア連、そしてディアボロスになったワケか……」
「そのアジア連だが――ディメンションクロスから情報が入った」
ここでプレラーティ博士が話に入る。
「今度はなんだ?」
「どうやらアジア連内部で反乱が起きているらしい。どっかの誰かさんの演説とあの光を見たせいかもな――まあ早い話がこの世界にいるアジア連を叩けば当面は手は打てない状況になる」
「て事は次はアジア連か――」
「そうなるな――だがザイラム軍やディアボロスがどう出るか……」
「今回のようには行かないか――」
さて、どうなるか……
俺達は先を急ぐことにした。
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