第十一話「女子会」

 Side ルーナ・キャスケット


 マザーバードが出発して上空。

 機内の1スペースにて。 


「てなわけで女子会はじめます」


「昨日もやったでしょ」


 何故かリオさんやパンサーさん、パメラさんなどを集めて女子会をはじめると言うのだ。

 昨日あれだけ話し込んでまだ話したりないと言うのか。


「正直に言うと恋とかあれこれについて聞きたいな~と思って」


「貴方の場合、趣味に合う男を探すのが先決でしょう?」


「趣味が合う男の人は多くいそうなんだけど、こうビビッと来る人がいないんだよね」


 との事らしい。

 一体どんな相手を見つける事やら。

 そもそも恋愛成立するのか疑問ではある。


「恋愛か~私は中々そう言う相手が見つからないんだよね?」


 と、パンサーさんが話に乗って来た。


「自衛官の方と付き合っちゃえば?」


「それも考えたけど無理して恋愛するために付き合うって何か違うくない?」


「ほうほう、確かにそうだね」


(無理して恋愛するために付き合うか……)


 確かに意見としては的を得ているように思える……じゃなくて――


「どうして女子会なんですか?」


「ほら、どれぐらいの付き合いになるかどうか分からないけど、やっぱり仲良くなっといた方が色々と都合がいいでしょう?」


「確かにそれは言えてる」


「り、リオさん?」


 リオさんが高飛さんの意見に同意した。


「私もそれは言えてるわ」


「パメラさんまで」


 パメラさんまでもだ。

 何なのだろうかこの流れは。

 私だけがオカシイのだろうか。


「ルーナさんにはそう言う相手いないの?」


「それは――」


 真顔でリオさんに聞かれて困惑する。


「私はその――」


 どうしよう。

 憧れないと言えば嘘になるがそう言う相手はいない。

 と言うか私には組んだチームとさえ孤立していた気がする。


「ああ、ごめん。ルーナさん出来る系お姉さんキャラ演じてるところあって、周囲から孤立して高嶺の花みたいな状態なの」


「貴方一体どう言う目で私を見てるんですか!?」


 ちょっと高飛さんにその辺詳しく問い質さないといけないようですね。


「それって疲れないの? 大丈夫?」


「それは――その――」


 リオさんにまたしても真顔で言われて言葉に詰まる。

 正直言うと辛い。

 本音を言えば高飛さんみたいに何時の間にか人に囲まれているのが羨ましい。


「でも、正直になれなくて――」


「私じゃ不満なの?」


「それってどう言う意味ですか?」


「いや、百合的なアレかなと――だけど私もちょっと心の準備が……」


「何顔を赤らめて変な事言ってるんですか?」


 大体なんですか百合的なアレって?

 表情から察するにいかがわしい意味なんでしょうけど。


「二人とも仲良いのね」


 と、パメラさんに誤解される。


「誰がですか――全くもう――付き合ってられません」


 私は足早に離れて行った。


 

 後ろから高飛さんが「ごめんって」、「調子乗り過ぎました」、「許してください」とか言ってきますが無視します。


 本当に任務が始まったばかりだと言うのに前途多難です。


 このままでは精神的な過労で倒れてしまいそうです。


 などと思っているとアラート。


 早速敵襲です。


 相手はアジア連か、ザイラム軍か、はたまた未知の勢力か。


 ともかく出撃しないと――

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