第2話

 私の朝は早い。

 朝活ために日の出より早く起き、起床から30分以内に朝食を摂る。

 私の食事は、ほとんど納豆だけだ。3パック分を独特の方法で調理し、胃の腑に処理する。調理法は、とてもとても他人には言えない。多分、気持ち悪がられる。

 朝食の後は、朝活その1。動画を見ながらエクササイズ。戻しそうになるけれど、我慢。運動できるタイミングなんて、1日の中で朝しかない。

 エクササイズの後は、パソコンを起動して小説の執筆。でも、ついついSNSを見てしまう。SNSでは、昨日の続きのように公募の選考にお祭り騒ぎだ。

 おめでとう、と入力するのは一瞬なのに、なぜか指が動かない。

 執筆も進まないうちに、出勤の支度をする時間になってしまった。

 昨日突然現れたイケメン納豆は、綺麗な寝顔で熟睡している。納豆の匂いが充満しても、私がエクササイズで跳びはねても、全く起きる気配がなかったのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る