第69話 仲間!
……!
……唐突に、浅利さんの骨導音声が俺の頭の中に響いた。
この前、遠隔透視した東矩さんのやり方を真似して、俺の骨導音声のデータだけ消した筈なのに、復元できたのか……。
「浅利さん……この前は有難う……そして……ごめん」と、俺は、俺の身体を心配してくれた浅利さんに迷惑をかけた事を素直に謝罪した。
すると、浅利さんは、変わらない温もりのある声で『何を言ってる。 謝るのはこっちだ。 ……それに、話は
「鵺頭さんから?」
『そうだ。 そして、ついに恐れていた事態が起きたようだ! 銃器を搭載した未知の物体が、かなり広範囲に渡って、多数移動しているのを『ヌエガシラ・システム・サイエンス社』の超広域超高感度軍備探査レーダー衛星『サルタヒコ』が、感知したそうだ。 恐らく……『ダルメシアン』が地表に出て、東矩の
……いや、もう言うまい。
あれは、旧次郎博士にとって重要な『懺悔の時間』だからな。
神様、仏様……彼……『勝目 旧次郎』をお赦し下さい……。
……東矩さんを救助した
さて、
浅利さんの声が、再び頭の中に響いた。『情けないが、オレたち『
……浅利さんの後から、東矩さんの無事を祈る、大勢の男女の声が聴こえる。
……以前、東矩さんは……「私の事を心配してくれたのは法外さんが初めて……」……と言っていたが、こんなにも大勢の人達が東矩さんの無事を待ち望んでいる。
良かったね、東矩さん!
……俺は胸と目頭が熱くなった。
……力が
俺は改めて旧次郎博士に深く頭を下げ、願いを伝えた!
「勝目博士、お願い致します。 ロケーター・ムーバーをお貸し下さい!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます