第48話 ノーミス!
「ほ、法外さん! 落ち着いて聴いてくれ。」
……『落ち着いて聴いて』……と言う
「東矩のパソコンを調べていたエージェントからの報告があった。 ……さっき見せた『報告書』は、やはり東矩本人が入力したものだった……」
……東矩さんは……やはり俺を疎ましく思っていたのか……。 俺は、黙って
「あ、待ってくれ! 違う!」
「……?」
「東矩が入力した文書に間違い無いが、あれは東矩の文章ではない!」
「へ? どゆこと?」
「……東矩は着任以来、1度もタイプミスが無い。 ……つまり、
……良かった……と言って良いかは判らないが、少なくとも浅利さんが言うように、東矩さんが自分の意思で残した報告書では無いのが判明したのは良かった。
「……東矩は、さっきの妙な報告書を全員に発信し……その後、何故か『骨導音声』の心臓部であるデータを消去して、姿を消してしまったんだ……」
! 東矩さんが? 俺たち皆が繋がっていた、あの骨導音声をマジで無力化したって言うのか? そうか、だから浅利さんが普通に話してるのか。 ……それにしても、これは本当に只事では無いぞ!
「実は、オレも東矩も、法外さんを普通の生活に戻してあげよう……と密かに計画していたんだ。 ……ただ、そうも言っていられない事態が起こった」
「事態?」
浅利さんが、軽く深呼吸をした。 ……落ち着こうとしている……のか……?
「……『ダルメシアン』……が、活動を始めた……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます