第40話 鶴と亀!

法外ほうがいさん! お疲れでは無いですか? 続けて宜しいでしょうか?」


 ……と、東矩とうがねさんは気を遣ってくれたが、こちらは雑音が頭に響いて、ちょっとうるさいだけで疲れは無い。


「はい、全然疲れていませんから、どうぞ!」


「ありがとうございます。 『籠の中の鳥』……は、いつ出ますか?」


 ……俺の直感は『無理! 出られない!』……と言っている。


「鳥……は出られません」


「で、出られない! 了解です。 『鳥は飛ばず! 鳥は飛べません!』」


『おー!』『飛べない!』『鳥では無い!』


 ……と聴こえた。


「法外さん! ありがとうございます。 次に移ります!」


 ……? 鶴は滑るが……亀は元気だなあ〜!


「鶴は滑って、亀は元気です!」


「亀! 亀ですね! 了解です! ……亀は何匹でしょう?」


 ……亀の数……?


「一匹……ですよね?」


「亀は一匹! 感謝申し上げます! また後程、連絡致します!」



『プツンッ』と音がして、骨導音声が切れた。


 ……何が起きたんだろ……?




 すると、それから数分後


 ……スマホに着信があり……


 ……!


 …………!


 嘘ぉ?!


 


 ご! 500万円が振り込まれた?!

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