第34話 挑戦!

 ……駄洒落でフリーズ……って、良くアニメでるシチュエーションだけど、選ばれたって事は、本当にフリーズさせちゃうんだろうな。 ……だとすれば、すげぇな。 




「お待たせしました」……『K.K』さんが、ジャンパーに着替えて、走って来た。


 ……誰が見ても、福祉関係のお兄さんって感じだ。


「もう話した?」……『K.K』さんが鵜目うのめさんに聴くと「はい、伝えまた⤴」と答えていた。


「じゃあ、法外ほうがいさんは、もう、これを付けちゃって下さい」……と『耳栓』を渡された。 


「これは、100%音声を遮るイヤープラグです」


言われるがままに、耳に突っ込む。 ……うわ!本当になんにも聴こえねぇ……。


「これからは、時間が勝負です。 法外さんにお願いする時は、この骨導音声でお伝えします。 施設内では、終始笑顔でいて下さいね。 では、始めます」


 ……耳が聴こえないってだけで、圧迫感が凄い! ……俺は辺りの状況を眼だけで得る大変さを実感した……。


 『K.K』さんが、施設の受付のかたとなにやら話をして、頭を下げた。 受付のかたも会釈して、入口の自動ドアのロックを開けてくれた。 ……3人並んで、施設内に入る。


 ロビーは広く、壁には手作りの屏風や、絵画、習字等の作品が綺麗に貼ってあった。


 沢山の椅子が整然と並べてある。



 奥に眼を移すと………!


『ギネスに挑戦! じゃんけん大会!』……と書かれた紙が、ホワイトボードに磁石で留めてある!


 俺の仕事はこれか〜っ!

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