第26話 死角!

 ……月に2回から3回位、出動し、不定期に100万円ずつ振り込まれる。



 ……ふと、俺の人生は、こんな楽で良いのか……と疑問が湧いてきた。


 しかし、『緊急出動』は予告も無く来る。 寝ぼけて失敗でもしたら大変だ。




 「家でやれる仕事を見付けたらどうすか?」……浅利さんに、例の飲み屋で相談した。


 浅利さんも、まだ会社を辞める決心がつかないそうだ。 ……なにせ『ビンゴの一位がかぶる』なんていうレアケースは少ないらしい。 


「確かに浅利さんとは、あれ以来、共同作戦は無いですね」


「あの後、3回くらいは呼出よびだされたんれすけど……ま、まあ、うまくいったから良かったれ〜す……」


 ……何か……歯切れが悪いなあ……。


 しばらくは、今の収入で何とかなりそうだから、慌てずに仕事探し……しよう……などと考えてた。


 数日後……『Y.T』さんから電話連絡・・・・が入った。


 ……! 何か……変だ!


 慌てて、待ち合わせの場所に行くと『Y.T』さんが普段着で待っていた。


『Y.T』さんは引きった笑顔を浮かべている……。


 ……『Y.T』さんに近づくと……死角から見知らぬ男性が現れた。 ……見るからに、『良い人』では無い事がわかる……。


法外ほうがいさん……でしたね?」


「…はい」


「これから、楽しい楽しい『じゃんけん』をしましょう!」


……な、何なんだ……こいつ……?

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