第6話 ビンゴ!

 指示された場所に到着したが、そこにはホットドッグ屋さんのトラックしかない。


 辺りをウロウロしていると、そのトラックから……


法外ほうがいさ〜ん」


……と言う声が、直接耳に響き、トラックの後ろから『Y.T』さんが手招きしていた。


 おっかなびっくり中に入ると、意外に広い内部には、複雑な装置が所狭しと配置されていた。


『Y.T』さんは、近未来的でちょっと…目のやり場に困るような戦闘服を身に着けている。


『Y.T』さんの話では……


 今回の『ミッション』は、目前にそびえるビル内で行われているビンゴ大会の優勝商品『高価な幻の酒』を入手する事…だ。


 実はこの酒、戦時中に某独裁者の指示で開発された大量殺戮兵器で、ある調合を行う事により気化し、大都市に住む人々の生命を一瞬で奪う程の威力を有しているらしい!


 既に会場には、俺と同じ日に選ばれた、あるサラリーマン『浅利あさり』さんが潜入している。


浅利あさりさんは、100%『ビンゴの一位がかぶる』……のだそう……だ。


 ……なに? そのふざけた『能力』……。


 ……ま、まあ俺も、人の事をとやかく言えないが……。

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