四本目 頼れる友人
私は休み時間に入り、光希君の話を聞いていた。よく、話のネタが尽きないなと思いながら聞いていた。
「あっ、そういえばさ美咲ちゃんって身長低いよね〜。」
急に何?!私は急にディスられて戸惑っていた。昔からよく身長でディスられていたが、妹に身長抜かされてからかわれていたがまさか光希君に言われるなんて。そりゃ、光希君からしたら女子なんて皆小さいけど、何なの?腹がたった。
「フンッ、ちびでごめんなさいね〜。」
私がいやみったらしくいえば彼は焦ったように「怒んないでよ〜!」と言った。誰が、ちびって言われて怒らないのか聞いてみたいね。すると光希君は私の正面に顔を持ってきて目を細めて言った。
「けど、俺小さい方がタイプのなんだよね。」
得意げに彼は笑った。私は急にそうなこと言われて戸惑った。タイプって好きになるってこと?私、小さいって言われたけど私ってもしかしてタイプなの?待ってどういうこと?
あっ!光希君からしたら皆小さいから皆好きってことか!なるほど。
「良かったね!」
皆小さくて!
すると彼は「あっれ〜……?」と戸惑っていた。私はそんな彼に「予鈴なっちゃうよ?」と言った。
「ぅ、あぁ!ありがと!戻るね!!」
彼は勢いよく立ち上がって声を大きくしてそう言った。バタバタしながら席についてボーッとしていた。彼の耳がほんのり赤くなっているのは気づくことが出来なかった。
彼はとてもお兄さんらしい。しっかりしてるけどヘラヘラしてて自分の道をしっかり見据えて進んでいるようなそんな兄らしく見える。けど、最近は少し弟のように見える。なんでかわからないけど。
人の机に頬杖ついて、見上げるようにこちらを見る光希君。
「でさ〜、美咲ちゃんどんな趣味ある〜?」
「趣味?」
「そうそう。あっ、俺はゲームとかショッピングが好きだよー。」
「私は、私もショッピングはしてみたい。………私は工作が好き…かな?」
「工作、かぁ。俺はできないな〜。」
彼は笑っていた。私もニコニコはしていた。
「ん〜、ミッキーじゃん!」
そう、幼い声が聞こえてきた。後ろを見ると光希君に手を振る身長は低めの男子がいた。ミッキーと呼んでいたから仲は良いのだろう。
「彼女?」
「ちが、違いますよ!」
知らない男子はそう光希君に言うものだから私は食い気味で否定した。すると男子と、光希君が笑う。
「付き合って見えるー?別に付き合ってもいーけど?」
こいつ……。あいつみたいで腹立つ。私はジトーっと睨んで「調子乗んないで」と言った。
「ごめんごめんウソウソ。」
「なんか仲いーよね?」
「自己紹介しなってリュー。」
「あ、ごめん。僕は
「私は赤城 美咲です。こちらこそよろしく。」
私を光希君は見ながら「リューって呼んどきな」と言った。新しい友達ができるのは嬉しかった。光希君とふたりきりなのは気まずくてリュー君に頼らせてもらおう。
恋する空色ニゲラ 桐崎 春太郎 @candyfish
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