第17話 被験者と催眠術師
倫理的な話しです。
催眠術はすごい。
厨二病が復活しそうなくらいの衝撃があります。
人の内面に踏み込み、圧倒的な影響力を行使できます。
全能感を得たように思え、何でも催眠術を絡めた解決策を模索するかもしれません。
ですが催眠術の主体は被験者です。
被験者 > 催眠術師 です。
どんなに誘導が上手くても、どんなに崇拝の対象となっても、催眠術においては被験者が主役です。
被験者が楽しんでもらう事、被験者の利益になる事が何よりも重要です。
医療従事者や法律関係者であればクライアントの利益のために動くのは当たり前のことだと理解しているでしょう。
例え無償であっても、持ち出しでもこの立ち位置が変わることはありません。
職業として催眠術を扱う人はほんの一握り。
ほとんどは趣味として催眠術を修めています。
一端の催眠術師としてスムーズに催眠誘導ができるまでには、時間もお金もかかります。
それでも、被験者ファーストで催眠術を楽しめる方が残っていくのだと思います。
あなたの深トランス被験者と出会ったときにここを思い返してください。
箍をギュッとしめて誘導することを祈っています。
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