第14話 催眠誘導と深化2 深化

 深化


 トランス状態に段階があることはお話ししました。

 深化とはトランス状態の脳波をαアルファ波からθシータ波へと変化させることをいいます。

 

  ⇒軽トランス(αアルファ波)

  ⇒中トランス(αアルファ波~θシータ波)

  ⇒深トランス(θシータ波)


 このように分類されているのには理由があります。

 それは以下のように有効になる暗示が異なるからです。


 ・軽トランス:筋肉操作(身体操作)

 ・中トランス:感覚操作、感情操作

 ・深トランス:記憶操作


 この時の身体の状態は以下の通りです。


 ・軽トランス:覚 醒

 ・中トランス:半覚醒 ゾーン(極度の集中)

 ・深トランス:脱 力 涅槃、夢


 スポーツ選手なら集中、仏僧なら瞑想を行い、自力でトランス状態になるでしょう。

 では催眠術ではどのようにして誘導するのでしょうか。


 軽トランスにはカタレプシーの誘発で誘導します。

 繰り返しイジることで軽トランス状態の学習と定着を行います。


 そして中トランスへの誘導、これができて初級を卒業できます。

 冒険者なら一般ランクになったとこでしょうか。


 初回の中トランス誘導は弛緩法で行います。

 2回目以降なら驚愕法から中トランスへ誘導することも可能です。


 催眠術師の技量によっては、初回から驚愕法でできるかもしれません。

 がお勧めできません。

 失敗した場合、驚愕法の刺激がトラウマのような経験として残ってしまうからです。


 誘導の方法については、

 驚愕法については「カタレプシーの誘発 その3 驚愕法」 

 弛緩法については「カタレプシーの誘発 その4 弛緩法」

 と、することは変わりません。


 ただし、使用する言葉、方向性、かける時間は大きく違い当然ですがコツがあります。

 コツの概要を書こうかは迷っています。


 テレビや動画で、椅子に座った被験者の頭に催眠術師が手をかざすとスゥッと力が抜けるシーンをご覧になったことはありませんか?

 あれは、被験者が中トランスを学習したからこそできます。

 もしお時間があったらYouTubeで催眠術を検索してみてください。


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