第5話 カタレプシーの誘発2 呼吸

呼吸


 私たちは無意識に筋肉の緊張と弛緩を繰り返しています。

 食べ物の消化、呼吸、血流などの生命活動に必要な活動に使われる筋肉です。

 ほとんどの筋肉は自律神経がコントロールしており、意識して操作することは難しいものです。

 この中でも『呼吸の筋肉』は催眠術で重要視します。


 呼吸では、吸ったら吐くという決まった運動をします。

 吸うときに、横隔膜に緊張し(力が入り)肺を膨らませます。

 吐くときに、横隔膜が弛緩し(力が抜け)肺がしぼんだ状態に戻ります。

 そして吸気から呼気に切り替わる瞬間、隙きができます。


 無意識に筋肉の緊張と弛緩が繰り返されていること。

 意識して無意識に動く筋肉をコントロールできること。


 精神と肉体が連動することを考えると、呼吸の筋肉にアクセスすることは、無意識にアクセスできると言い換えられます。

 催眠術でこれを利用しない手はありません。


 成功率を上げる為に、呼吸を誘導してあげて下さい。

 「まずはゆっくり深呼吸をして下さい」

 「吸って~」

 「吐いて~」

 「吸って~」

 「吐いて~」

 「そのままゆっくり呼吸を繰り返して下さい」

 などのように呼吸を整えてもらいます。

 そして呼吸を少しゆっくり目のペースにします。


 呼吸の誘導をすることは、無意識のコントロールをすることに繋がります。

 催眠術師の誘導で呼吸を整えることが大事なのです。

 だから呼吸の誘導をわざと行います。


 さあ最初のαアルファ波を目指しましょう。

 詳細は別話で説明しますが、

 ・驚愕法では、隙きができる息を吐き切ったタイミング

 ・弛緩法では、力が抜けている息を吐いている間

 を利用します。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る