第9話


 配信を昨日終わらせた僕はコメントでリスナーの皆が言っていた『大紛争コメットブラザーズ』通称コメブラを買いにゲーム屋さんへと向かっていた。このゲーム。大紛争コメットブラザーズは昔に流行った有名なキャラクターから、今話題の最新のキャラまで使えて戦える大乱闘ゲームだ。


 やっぱり視聴者参加も出来る。この一点が皆に好評なのだろう。所で僕はゲームは初見でプレイするスタイルだ。だから配信の日まで僕はコメブラをしない。まぁ配信日は明日

 だから明日やる事になるのだが……


 僕はまず最初に近所のゲーム屋さんへと向かった。此処になかったら次は少し遠めのゲームショップへと向かう。出来れば最初で買えたら良いんだけど。僕がゲームショップへ来たときコメブラのカセットは残り一つになっていた。僕は買おうと手を出した。けどそれと同時に僕じゃない誰かの手が僕の手に当たった。ふと見るとその当たった人は大学生のおねぇさんだった。指は細く女性というものを連想させられる。そんな気分に支配されながらも僕はゆっくりと状況を把握する。


 僕が買おうとした時に手が当たったって事は彼女もこのゲームが欲しいのだろう。そう思った時、僕は手を離していた。別にここで買わなくてもゲームは買える。ただめんどくさいだけで……やはり僕は女性に甘いのだろうか? するとその女性は僕に向かって言った。「ありがとうね。私の仕事に必要な事だったから……」そう低い女性らしい声で言ったその人は何となく同期の氷華ヒメナちゃんに似ている気がした。


「別に大丈夫ですよ? 僕は違うところでも買えますから?」そう言って僕は帰ろうとした。けどその時におねぇさんが名乗ったのだ。「私の名前は氷雪麻衣。いつかお礼するから覚えといて!」そう言って麻衣さんは帰って行った。


 はぁ、僕も買いに行くかぁ、僕は電車に乗ってこの辺で一番大きいゲームショップへ行った。そこで僕はやっとコメブラを買うことに成功したのであった。……


 …………………………………………………………………………………………………………


 私、氷雪麻衣は氷華ヒメナとしてVTuber企業Vオフィスに所属しているVTuberだ。私はゲーム配信をしようと最近発売したゲーム。

 大紛争コメットブラザーズ通称コメブラを実況しようと近所のゲームを売っている店へと向かっていた。ただ運が悪く、在庫は残り一つ。私が、手を伸ばした所に高校生ぐらいの少年がほぼ同時に手を出していた。

 私は大学生だ。ここは高校生に譲ったほうが……


 私がそう考えていると彼は私に譲ってくれた。けど何もせずに譲ってもらうのは気が引ける。私は彼に向かって自分の名前を言った。絶対にいつかお礼をする。……そう思い私は家へと帰っていった。………


 …………………………………………………………………………………………………………



 どうでしたか? 今日は配信なしの準備会でした! 新たに現れた人物。氷雪麻衣も登場です! 明日はコメブラの配信を投稿するのでぜひ見に来てください!


 もし面白いと思ったらフォロー、レビュー、その他諸々してくれたら嬉しいです。……




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る