第10話

 何とか大人気ソフト『大紛争コメットブラザーズ』通称コメブラを買えた僕は買った翌日ツイッターで今日の配信について広告をした。


(天原夜空)

 #友達の皆のオススメのゲームやるよ!!

 #Vオフィス

 チャンネル登録者数︙9.6万人


 …………………………………………………………………………………………………………

(コメント欄)



 米丸一号.誰コメブラコメントした?

 

 米丸後輩.それはマジで気になる!


 天原推し.はい!俺でぇす!


 米丸後輩.良くやった。『天原推し』!


 …………………………………………………………………………………………………………


 僕はゲームの初期設定を終わらせて配信を始めた。オープニングの後に喋り始める。


「友達の皆!! こんにちわ!! 今日は僕の初めてのゲーム配信をするよ!!」僕のその言葉で『待ってました』のコメントがコメント欄で溢れた。


「今回は友達の皆からおすすめされたゲーム

『大紛争コメットブラザーズ』通称コメブラをやっていくよ!!」


「言っとくけど僕は完全に初見プレイだよ! 

 まずは一人で頑張るけど、少し慣れたら友達のみんなともゲームをやるかも………」


「まぁ、とりあえずやっていくよ!」


「事前情報で、何個かのモードがあるって事だけは知っているんだけど、何をやればいいと思う? 友達のみんな!」僕のそのコメントで『ストーリーモード』と『大紛争モード』の意見が出てきた。ちなみに、ストーリーモードはストーリーに準じた戦いが楽しめ、大紛争モードはCMのようなキャラを選んで手汗の握る戦いを行える。


 僕は配信の都合上ストーリーモードをする事に決めた。


「それじゃ、ストーリーモードやってくよ!! スタート! 」


 その言葉で僕はゲームをスタートさせた。

『この世界はあと少しで壊れてしまう……

 壊すのを止めるためには…… 仲間を召喚するしかない。……』そんな字幕でストーリーモードが始まった。


「なんかさ、凄く本格的じゃない?このモード。凄い凝ってるよね。あっ!チュートリアルが始まった! 」チュートリアルではこのゲームのオリジナルキャラ 「バル」と勝負をする。バルは初心者でも勝てる弱キャラなのだが……


「なに、こいつ! 強いんだけど!」僕のその言葉にコメントが来た。

 

 米丸一号.そいつ、最初の雑魚キャラだぞ!


 米丸後輩.初見のゲーム下手度最高すぎ!


 …………………………………………………………………………………………………………


「あっ! 米丸後輩さん覚えておいてね!

 きっと僕に対してこう言った事後悔させてあげるから!!」


 そして一時間が経った。けれど未だに僕は最初のチュートリアルの雑魚キャラを倒せていなかった。本当にこいつは雑魚キャラなのだろうか? 本当に不安になってくる。


「もう!! 強すぎるよぉ!!」そんな悲痛の叫びが僕の口から飛び出た。その言葉でコメント欄でコメントが沢山溢れ出た。


「こいつは特殊技を使わないからキャラが虹色に光った時にコントローラーのLボタンを押せば勝てると思うよ。」そんな優しい友達のアドバイスで僕はもう一度雑魚キャラ

 バルと戦い始める。


『それじゃ、ここまで見てくれたら友達の皆!! 今回で僕はバルを倒してみせるよ!! 』僕はひとまず避けに徹する。そして僕のキャラクター夜空が虹色に光った所で僕はアドバイス通り、コントローラーのLボタンを押して特殊技を喰らわせる。ボタンを押すと効果音とともに空から隕石が降ってきた。これは友達のみんなが言うには

『隕石フラッシュ』という技らしい。僕のその技でバルはストックゲージをからして

 フィールドから立ち去って行った。僕が勝利したその直後僕は叫んでいた。

「やった! クリアできた!! 皆!やっと倒せたよぉ!」僕のその言葉でコメント欄で瞬時にツッコミがコメントされる。


「感動してる感じだけど、これ、まだチュートリアルなんだよな?」


「もぉ、やな事思い出させないでよ!」


「けど、一旦1つ目のステージはクリア出来たから今日はこれで終わりにするね。」


「次、コメブラ配信する時はきっと強くなってるから、楽しみにしててね。友達の皆!!」


「それじゃまた、バイバイ!!」


 ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

(天原夜空)

 #友達の皆のオススメのゲームをやるよ!!

 #Vオフィス

 チャンネル登録者数︙10.6万人







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る