物語のテーマはSNS、そして気軽に『人殺しする』人々。
まったくもって個人的な感想ですが、この物語で一番怖いのはフィクション的な場面ではなく、SNSという仮面をつけると平気で他者に悪意を突き刺すことができてしまう人間たちです。結局、最終的に心に残ったのはそのシーンでした。
読み終えて、これ以外の結末があっただろうかと考える。因果応報とか勧善懲悪とか、そんな言葉では表現できない。もっとどうしようもない力により物語が動かされている。
シンプルな構成ですが、『いいね』ボタンが物語のトリガーとなるだけでなく、読み手に考えさせるトリガーにもなっていて、良くできていると思いました。
明るいテーマではないですが、一読いかがでしょうか。