第三十一章 三冊目のラーマーヤナ
第三十一章 三冊目のラーマーヤナ
私は
「
電話番のアルバイトがそう言って私の方を見た。私は自分の席で電話を取った。
「もしもし。」
「
声の主は
「どうしたの?」
何かあったのかと思ってそう尋ねた。
「今日、店に来て。
「
「いいから来て。じゃあね。」
「何よ。もったいぶって。」
私は
その日、私がカルティック・ナイトに行ったのは午後七時を回った頃だった。飲みたい気分でもないのに、バーに呼び出されて行くのは
「こんばんは。」
私はそう言って店に入ると、店の奥のカウンター席に座っていた
「こんばんは。
「こんばんは。」
「何にしますか?」
「マルガリータ。」
「はい。」
私が答えると、
「
私がそう話しかけると、
「ラーマーヤナ!」
私は思わず大きな声を出してしまった。取材で
「お客様、お静かに。」
「
私は声を落として尋ねた。
「違うよ。
「
やはり
「それが持っていたんだな。三冊目のラーマーヤナを。」
「三冊目のラーマーヤナ?」
私が尋ね返した。
「よく見て。本に
「読めないわよ。」
「そうだった。」
「どうして圭が三冊目のラーマーヤナを持っているの?」
私が尋ねると、横に座っていた
「
「喜んで。」
「どこから話そうか?」
「寝ている
「ゴホンッ!」
私は
「
「うん。」
そう
「その方法で本を殺した。」
『本を殺した』と言った時の
「
「あのラーマーヤナはただの本ではない。生きているから、大人しく俺に殺されたりはしなかった。警察署では上手くいったけど、
「えっ!?」
「大丈夫。
私を安心させようと
「本と
「
「
「それってどういうこと?」
「本はその
「
そう言って
「サンスクリット語を勉強していたなら当然インド研究者の間で
「
私は
「
「
私は
「
「
私は
「どうして?もとは
「警察署にある二冊の本もいずれ
「それでは
横にいた
「
私はすっかり忘れていて何のことだろうと首をかしげた。
「お忘れですか?私はラーマーヤナに
「私はラーマーヤナを手に入れて
「
「全額
「
「
「
「あ、ええ。はい。」
私は押し切られるかたちで
「ところで、
「七億円です。」
私は思わず飲もうとしていたマルガリータを吹き出すところだった。
「七億円!?」
「
「もう宝くじ買う必要ないね。
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