心の天空島

自分の内面をよく理解したいと思っている人などは、「自分の心の中はこんな世界だ」と表現することがある。


僕もその一人だ。


さて、僕の心の中の世界には、大きな空にポッカリと浮かぶ、双子の島がある。

片方の島は、都市国家が六つ入るほど広くて、もう片方の島には、円型の大地を4等分にした領土を持つ四つの国家がある。


最近まで、あくどい政治結社が四王国の実権を束で握って、それはもう相当な圧政を敷いていたものだが、今では民衆による革命のために奴らは粛清されたのだった。


そんな平和になった大陸に、ひょっこりとある青年が戻ってきた。


風祭 レイヤである。


この世界で最も尊ばれる神のちからを植え付けられ、暴走させられたパートナーと紆余曲折あって、そこでの私怨から宗教問題を提起して、政治結社を相手取った戦争の主導者として勝っちゃった無謀の人である。


彼、今日そのパートナーに会いに来たのだ。

もともと二人で付き合っていたのだが、もう一組のカップルととても親しくなり、四人で結婚することになった。


新婚旅行も予定しており、それもあって彼は幸せだ。


今日は、週に一度の逢瀬の日である。

互いの想いを募らせるために、こうして会わない日を作っている。もともと違う世界で暮らしているので、どちらかがどちらかの世界で暮らしても、やはり窮屈になってしまう。

それにもともとお互いに依存してしまう性格だから、それをよくわかっていて会わない日を大切にしている。


彼は、元の世界からこの世界に来るときに、この世界にある夕闇の森という、魔の森から現れる。

そこはパートナーの家から割と近くて、らくらく徒歩で歩ける距離だ。


さて、ここからは、彼らの日常を書いていこうと思う。会話文が多めになる。

文調が変わるがご容赦願いたい。


では、はじめ。


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