第2話 復讐

復讐を達成するために学校を無断に休んだ。

パーカーのフードを被り、見知らぬ人を追跡している。

なぜ見知らぬ人の居場所を知られた?

それは…愛するノートパソコンがある。

パソコンに没頭しているおかげでハッキングする能力を身につけた。

見知らぬ人の個人情報も手に入れた。

ぶっ殺したい人の名前はstrojだ。

どうやら彼は外国人らしい。国籍はチェコ共和国。

情報をより深くすると、女癖が悪い。過去に十五人の女性と性交していた。十五人の中に四人は亡くなっていた。僕の母親を含めると五人になった。

性交を否定した人は●すらしい。

女性の気持ちを尊重しないで、自分の性欲を満たすしかない脳筋め…

いらない人間ゴキブリを駆除する

strojさんはファミレスに入っていた。

僕もあのファミレスに入った。

strojさんの後ろに背合わせるように座った。strojさんはサングラスを身につけている。僕もstrojさんに気付かれないようにするためにサングラスを身につけて変装した。

strojさんは何をしているかじっくりと観察させていただくわ。

そして、人通りの少ないところで駆除してやる。それまで時間を作ってやる。

注文したブレンドコーヒーが届いて、飲んだ。

同時にstrojさんはノートパソコンを開いて、何か打ち始めた。

何をしているか、何のソフトを使っているか、僕もノートパソコンを開いて早速遠隔操作をかけた。

ノートパソコンの画面に「Successfully」というキーワードが出た。

これは遠隔操作の仕掛けは成功した意味だ。

ダウンロードして、ポップされた画面は…

『ハロー、誠さん。どうして僕を追跡していますか?』

メモ帳らしきなソフトでstrojさんのメッセージが書かれていた。

え?どういう意味?

僕が頭を傾けるが、strojさんは構いなくそのまま続いた。

『君の母は実に良かったです。もっとヤリたかったが、どうしても暴れが収まらなかったです。仕方なく暴力して死なせてしまいました。申し訳ないです。お詫びとして100万ドルを渡します』

100万ドルは日本円にすると約1億4百万円くらいだ。

相当な大金を渡せるのは、滅多にない。それなのになぜこんな大金を持っているの?

『クックック、相当驚いていますね』

(…!なぜ僕が驚いていること知っているの?!)

『答えは簡単だ。君のノートパソコンに侵入して、内蔵カメラを起動させて君の顔をさっきからずっと眺めている』

(何!いつの間にか僕のパソコンに侵入した?)

strojさんのノートパソコンの画面の中に探してみたが、僕の顔を映した動画はなかった。

(え…どういう意味?ノートパソコンではなく、他のツールで侵入した?)

『HAHAHA!君は特技を持っているが、どうやって君を侵入したか分からないか!君自体がやってるのは教科書を見た通りに動かすだけしかできないモノマネ猿のようだ!』

僕の後ろにHAHAHA!と笑い声が聞こえた。

頭の中に線がプッツンと切れた。

モーターのように腰の回転を速くして、strojさんの襟を掴んだ。

「てめぇ!僕の母親の情報を盗んで、ツボを押しながら勝手に僕の母親にやりやがったな!」

「えー、お互い様ですよ?君も勝手に俺の情報を盗みましたね?」

僕と母親を軽蔑しているような表情でヘラヘラと笑った。

肩を震わせて、握った拳を振り回した。

strojさんは振り回した拳をパシッと受け止めた。

「なんだーか、ちっぽけな攻撃なの?おめえ、バカか」

ギュッと力を入れて、りんごを握りつぶすように握った。

ミシッと骨を砕く音が聞こえた。

「ぎゃあぁあぁ!」

「俺のパンチを受けろ!」

僕の手を握ったまま、大きくゆっくりと拳を後ろに下げた。

力を貯めてから、一気にアクセルを踏んで、後ろから僕の顔へ殴った。

僕の身体ごとが後ろに飛ばされた。

短い時間に宙に浮いたような感覚がした。

ゆっくりと落下していき、ガンとテーブルの上にぶつかった。

口から血が飛び散った。

キャッと悲鳴をあげるお客様の声が聞こえた。

仰向けの状態のままにstrojさんが僕の両腕に足で踏んだ。

(動けないように僕の両腕を押さえた?)

右手にフォークを手にして、ペン回しのように回した。

「アハっ♡俺にやられてどんな気分か?」

突然に話しかけられた。

ヘラヘラとした顔を見ると、イラッとこめかみに血が上った。

「うるせぇ、女性狩り男め。どけろ」

唾を吐くような言葉をstrojさんに投げた。

急に踏む力が強くなった。

「あああぁぁああぁ!!!」

人間が踏む力はそれ程強くはないはずが、骨が折れている。

(なぜだ?この人は普通の人間ではない?じゃあ一体なんだ?)

「くくく、俺の目を見てみろ」

strojさんがサングラスを触れて、額に移動した。

「・・・!あの目…なんだ?!」

なんと両眼がカメラのような機械が嵌められている。

ウィーンとズームアップとズームインを繰り返しているように動かしている。

「あなたは…人間ではない?」

「ああ、いや正確に言うと人間も含まれている。俺はサイボーグだ」

サイボーグとは、人間の脳とロボットを合体する意味。

つまりstrojさんは半分は人間、半分はロボット。

聞いたことがある。サイボーグは地球上に存在している。

サイボーグは失われた四肢と臓器、感覚器などを代替・回復させる目的として使用されている。

例を挙げると、人工呼吸、人工内耳、

ほとんどは医療の分野で使われている。

戦闘として使われるのは聞いたことがないけど、strojさんは戦闘型のサイボーグだ。

(なぜだ?まさか…社会の影で密かに開発しているじゃないか?)

声を出そうと思っても、喉が痙攣していた。

(くそっ、なんでここで痙攣になってんじゃないか?!)

バタバタと足をバタかせた。

「AHA、必死しているね。なぜ俺に勝てないのかわかるか?」

ぐいっと僕の顔に近づいてきた。

僕の鼻頭にフォークの背中でトントンと軽く叩いた。

「・・・・・!」

(おめえがサイボーグだ!)

まだ痙攣しているので、言いたくても出せなかった。

strojさんは手を耳に添えて、耳を澄まそうとしている。

目は閉じているが、口は笑いを堪えているように見えた。

僕を侮辱するな!軽薄するな!

さっきよりバタつきが激しくなった。

「何を言いたいのかさっぱり分からん。まあいいさ、もうすぐ警察が来るので面倒な騒ぎはしたくねぇ。おっと、逃げる前にやらなきゃいけないことがまだ終わってない」

(やらなきゃいけないこと?)

strojさんの意図を全く掴めなくて、僕は「?」と頭を傾けた。

strojさんは構いなく、フォークでクルクルと回した。

ギュッと握って、そのまま振り下ろした。

ブスッと何か刺した。

「ぎゃぁあああぁあぁぁぁl!!!!」

あまり痛すぎて、痙攣しているのも関わらず絶叫した。

押さえたいと思うが、strojさんの足で腕を踏まれているので、目を押さえることができなかった。

なんとstrojさんは僕の右目を刺した。

「クックックック、痛み心地はどうだ?目を潰されるとパソコンを見ることができない。つまりハッキングができなくなることだ。HAHAHA、今の気分は最高だ」

(なんだこの男め、傷つける人の気持ちはわからないの?今の僕は何もできない状態だ。クソっ復讐はまだ成し遂げてないのに、ここで終わるの?)

僕の右目を潰れてから、もう半分も諦めている。

「さて、左目も潰そうか」

(え?右目だけじゃない?嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!何も見えなくなるのが怖い怖い怖い!やめてくれ!)

僕の拒否をスルーしているように清々しいな顔をしながら再びフォークを持ち上げた。

(もうダメだ…もうここでおしまいか…復習は結局意味がなかったな。自分の意思通りに行動したのはバカだったか)

strojさんの恐ろしさを知らないまま接近した僕を責めた。

ひどく後悔しながら目を瞑る瞬間、パリッとガラスを割れた音がした。

「警察だ!手を上げろ!」

あれ?警察官?

ああ、誰かのお客さんが110番をかけて、ようやくここに来たか。

「チッ!オメェ、後でぶっ殺してやる」

僕に言い残してから、向こうの窓を割って逃げた。

「この人に追いつけろ!」

微かに警察官の声が聞こえた。

少しずつ人の声が遠さげて、そのまま意識が失った。

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