第46話 自分から機会を作ろう
「ハイ、どうぞ、まだ在庫はある?」
山下さんに飴を差し出す。
「ありますよ…、でももらっておきます、へへ、もうかっちゃった…」
廊下ですれちがうとき、誰も他にはいなかったのでね…。
「よかった…、この前買い過ぎちゃって…」
嘘ではないけれど、あまり食べられないし…。
「そうですか?いつでもこちらでストックしておきますよ。お返しするときは少し減っているかもしれませんけれどね…」
自分から勇気を作って出そう、自分から機会を作ろう…。
「ありがとう…。でね、あのさ…」
不思議そうな顔をする山下さん。
「あのね、僕のマグカップがいつも白くてきれいになっているんだよね」
ちょっと笑う山下さん。
「ついでですから…、私のをするときに…。ついでなんで…、いいんです」
「ありがとう…、それでね…」
なんでだろう、僕の言葉を待っている山下さん。うれしいけれど、なんでだろう。
落ち着け…、小杉、失敗はつきものさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます