あかりのスキル
ダンジョンに入るとすぐに、あかりへと声をかける。
「どうだ?何かスキルが出た感じがするか?」
「んー。いくつかあるみたいなんだけど・・」
それを聞いて驚く俺とマリさん。
大体の人は最初の発現するスキルは一つのことが多い、稀に2つある人もいるらしいが、総じて最初のスキルはスキルレベルも上げやすく、有用なものが多い。
それがいくつか!?少なくとも3つはあるようなあかりの言い方に驚かない人の方が少ないだろう。
「ホントに!?あかりちゃんそれってとんでもないわよ!?2つ以上発現する人なんて5%にも満たないんだから!」
「そうなんですか」
あかりは相手がマリさんだからか、で?って感じの反応をしている。
「いや!ホントに凄いぞあかり!流石マイシスター!!」
「デヘヘ。もう!お兄ちゃんたら!!そんな、流石世界一可愛い俺の超絶ラブリーマイシスターだなんて・・。照れちゃうよ」
そこまで言ってないけどな。
あれだなあかりは俺の言葉が脳内で変換されてるな。
ぶっちゃけ、すらいむのきもちスキルよりも、あかりの心がわかるスキルが欲しいわ。
・・・やっぱいらないか。
あかりの心を読んだが最後、俺ですらあかりの俺への愛に触れると廃人になってしまいそうな気がする。
まぁそれは今は置いておこう。
「それでどんなスキルなんだ?」
「えっとねぇ・・。
うん。後ろ2つはわかったよ?でもさ最初は何それ?
「サーチと弱点看破ってかなり有用よ!ダンジョン探索において、サーチと弱点看破は絶対あったほうがいいスキルランキングでも上位に入るわ!」
そのランキングの名前決めたやつのセンスよ。もうちょい何かなかったんかな?
それとマリさん。最初のスキルをスルーしないでくれ。俺だって聞くのを躊躇われるやつなんだから。
「そうですか。それよりお兄ちゃん!ボクのスキル凄くない!?
「そこは80%なのね?」
「そりゃそうだよ!だって大好きでしょ?ボクはお兄ちゃんを愛してるから80%しか汲み取れてないよ」
マリさんもいるから自重して欲しいんだけど・・。無理なのはわかってるけどね。
「あかりちゃん。多分そのスキルは成長するんじゃないかな?成長したら愛してるになるかもしれないわよ?」
いや、あんたも何言ってんだ!?流石若くして支部長になっただけあって、あかりに適応した上に喜びそうなこと言うやんけ!
「へ〜・・。なるほど。マリさんもわかってるみたいだね?ボクのお兄ちゃんに対する愛を」
「うんうん。わかるわよ?あなた達みたいにお似合いなカップルなんて他に見たことないわ」
あれ?なんか媚び媚びじゃないですか?あんなキリッとしたマリさんがあかりに媚びるなんて。
「ボク、マリさんのことを誤解してたみたい」
「ええ?どう言うこと?」
「マリさんもボクのお兄ちゃんを誑かすクソ虫とおもってたんだけど、頼子ちゃんと一緒で僕たちの事を分かって、立場をわきまえてるってこと」
マリさんはあかりのその言い草に引き攣った笑いを浮かべながら受け答えをする。
「そりゃそうよ〜。あなた達はてぇてぇだから!」
その引き攣った感じでてぇてぇとか・・。
と言うかそう言う文化も嗜んでるんですね?
それはともかくこの流れだとあかりが俺の事がどんなに好きかを語り始める気がするから、話をぶった斬ろう!
「そういえばその
「えとね。お兄ちゃんの近くにいる時間に比例して発動した時のバフ効果が増えるみたい。しかも一度発動しても、時間とかはリセットされないから発動するたびに効果が上がるんだと思うよ?」
何それ?少なくとも今まで生きて来た時間分発動されるじゃん。効果エグそうなんだけど?
「こんなスキル最強だよね!?だってボクとお兄ちゃんだよ?前世も今世も来世も一緒にずっといるんだよ?何億光年も一緒にいる2人・・。そんなボクらに最高最強のスキルをくれるだなんて、神様を見直したよ。だってそうでしょ?お兄ちゃんは世界最高どころか、全ての生物の歴史において最高にカッコよくて可愛くて頼りになっていつでも繋がっていたくて優しいんだよ!?側を離れるなんてあるわけないもん!!わかるかなマリさん!?」
急に話を振られたマリさんの体がビクッと跳ねる。そして引き攣りながらも返事をした。
「え、えぇそうよね」
「そうなんだよ!!それじゃあマリさんは分かってる人みたいだから今からお兄ちゃんの良さを教えてあげるね?でも、いくらお兄ちゃんの良さを聞いたからって手を出そうなんて考えたらダメだよ?そんな事考えたらダルマになっちゃうから」
そう言ってマリさんに対して永遠と俺の良さ(あかり視点)を語り始める。
てか、ダルマにするとか・・。挽肉にするよりも怖いんだけど・・。
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