第6話
「山の上から下りる時は舗装された道を行く。これはこの町では常識だ」
そう言いながらカエルはピョンピョンと跳ねながら僕の横を通り過ぎていく。
僕は慌ててその後を追いかけた。
この際カエルのおもちゃでもmなんでもいい、1人にだけはなりたくなかった。
「な、なぁ、さっきのあの化け物は一体なんだったんだ?」
僕は前を歩くカエルへそう訊ねた。
「山に捨てられた物の魂だ」
「魂?」
「そう。ここは捨てられた物の魂が寄り添う場所。通称【捨てられた町】だ」
「捨てられた町……」
僕はそう呟いて、跳ねるたびに揺れるカエルの紐を見つめたのだった。
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