6-11 ゲームの結末
「もうー!ひっつこいね!」
どこからか梢女の声が聞こえた。
(どうすればいいんですか?梢女さん)
「任せといて!今回は、あんたたちの世界のゲームって物をバッチリ研究して、次の手も考えてるから……。あいつに物理攻撃は効かないよ。……たぶん。だから拓哉に両手でツノを持たせて。そうすれば、拓哉の全エネルギーがあなたに逆流するから、そしたらあいつめがけて、『消えろー!』って叫んでよ」
(するとどうなるんですか?)
「そりぁ、あいつが消えるのよ。やってみ?」
梢女も興奮しているのか、いつもより乱暴な口調で話しかけてきた。
(でもどうやって両手で持たせるんですか?私喋れませんよ)
「剣を持ってる方を、うっかりって感じて叩けばいいでしょう」
(分かりました。やってみます)
京子は一度エグォブリオンから離れ、距離を取ってから、向かっていった。その途中、拓哉の右手を叩いた。
「あっ!剣が……」
拓哉は京子を止めようと、両方のツノを引っ張った。
「止まれ!ハリー!」
京子に拓哉のエネルギが送られるのが分かった。
「消えろー」
京子の口から発せられた光は、エグォブリオンの周りを覆い、周辺の地面もろとも消し飛んだ。この土地自体がエグォブリオンそのものだったのかもしれない。
全てのエネルギーを失った拓哉と京子は、風に煽られながらゆっくりと降りていった。
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