第25話 お昼ご飯

昨日のクラスメイト達による質問により、精神的に疲れた放課後を過ごしたが、今日も登校してから質問責めにあった。


午前の授業が終わってこれから昼休憩だ。


「やっと昼休憩だー。」


俺は椅子に座ったまま身体を伸ばしながら言った。


「猛、お疲れ様。はい、お弁当。」


「サンキュー。机をくっつけるか。」


俺は美玖の机と自分の机をくっつけた。俺の隣にピッタリくっつくように座った美玖が朝作ってくれたお弁当の包みを広げていた。


「美玖、おつー。アタシらも一緒に良い?」


金澤と濱谷が美玖に声をかけた。


「2人ともお疲れ様〜。うん、一緒に食べようよ!」


「美玖の許可ももらったから、お邪魔するよ、高崎。」


「おう。2人も授業おつかれ。」


最初の頃は俺と美玖の邪魔をしないためか、俺たちの周りには誰も来なかったけど、今は金澤と濱谷に敦史と輝弘が来て賑やかなお昼を過ごしている。


美玖の男嫌いは相変わらずだけど、敦史と輝弘は俺と仲がいいから少しだけ柔らかい口調で喋ってくれるようになった。


2人とも美玖が可愛いというのは認めているけど、好きな人がいるらしく、美玖を変な目で見たりしてこないから少しは美玖も信頼しているから口調も柔らかくなったんだろう。


「猛、おつかれさん!一緒に食べて良いか?」


パンを買いに行った2人が戻ってきた。


「おう。もちろん良いぞ!一緒に食おうぜ!」


「サンキュー!」


敦史と輝弘は俺の側に椅子を持ってきて座った。机は2つだけでは足りないからさらに近くの机をくっつけて広げている。


俺の席の前と後ろは輝弘と敦史の机があるため2人の机をくっつけている。


「おお〜、相変わらず美玖のお弁当美味しそー。」


「ありがとう。良かったら食べる?」


「マジ!?良いの?やったー、私は玉子焼きちょーだい。……うまっ!こんな美味い愛妻弁当を毎日食べられて高崎は幸せ者ですなー。」


金澤がニヤニヤしながら俺を見て言った。

揶揄う気なんだろうけど、この程度のからかいはもう慣れてるから、俺はいつも通りに話した。


「美玖の手料理は美味いからな。毎日愛情たっぷりの手料理を食べられる俺は幸せだよ。」


「ぐぬぬ!この程度のからかいは慣れてるかー。」


「あはは!!この程度のからかいでバカップルが照れるわけないって!」


悔しがる金澤の肩を叩きながら笑う濱谷だった。


「猛は自然にノロケるから、こっちは心の準備が出来てねーから甘々すぎて、胸焼け起こすんだよなぁ。」


輝弘がパンを齧りながら呆れた表情をしていた。ノロケてるつもりは無いんだけどな。


「まぁ、素直に有村さんを愛することができるのが高崎の凄さだな。……そうだ、仲良くなった時に俺と高崎と渡部の3人で遊びに行く約束をしたけど、まだ果たせてないから今週末とかどうだ?」


敦史が思い出したように言った。そういえば約束してたな。


「そういえば、まだ遊んでなかったな。特に予定もないから、遊ぼうぜ!」


「おー、いいな!俺も部活が無い日だから、ガッツリ遊びまくろうぜ!!」


俺達3人が何処に遊びに行くか話していると。


「ちょい待ち!!ウチらも一緒に遊びに行きたい!」


「そうそう!美玖も一緒に遊びに行きたいよね?」


金澤と濱谷が声を上げた。


「猛達が良いよって言ってくれたら、私も行きたいかな。」


「人数が多い方が楽しいから、俺は良いけど、2人はどうだ?」


俺は2人に聞いた。


「俺は良いぞ。賑やかで良いしな。」


「俺も良いぜ!女子もいた方が華があって良いしな!」


「じゃあ、皆で遊びに行くか!!」


2人からの返事を聞いて、俺は皆と一緒に遊びに行く場所を話すことにした。

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