第26話 皆と過ごす休日
皆と遊びに行く約束をして、カラオケやボウリングなど色々な遊びが出来るアミューズメントパークに決めた。
「それじゃあ、そろそろ待ち合わせ場所になってる駅に向かうか。」
今家を出れば5分前に着けるから、美玖に声をかけた。
「はーい。今日は皆と遊べるの楽しみだね。……男子2人はあまり歓迎したく無いけど。」
靴を履き外に出て玄関に鍵をかけた。
俺の腕に抱きつきながら美玖が言った。
「はは……美玖は俺以外の男子苦手だもんなー。アイツらはいい奴らだから、大丈夫だって。2人とも好きな人がいるから、美玖に変な視線を送ってこないだろ?」
「苦手なんじゃなくて、嫌いなの!男なんて外見だけで判断して、下心丸見えのまま告白してくるきてウザいんだもん……猛が1番仲のいい2人はそういう目を私に向けてこないけど、無理なものは無理。」
美玖が俺の腕を強く抱きしめながら吐き捨てるように言った。
「まぁ、美玖はずっと男子からエロい視線を浴びせられてきたから仕方ないよ。ただ、アイツらに対して美玖も少しは柔らかい口調になってきたじゃんか。美玖だって頑張ってるだろ?」
「……だって、猛のお友達だもん。私のせいで嫌な空気にはしたくないもん。でも、今の状態が限界かな。」
「そっか、美玖は優しいな。ありがとう。でもさ、美玖も頑張り過ぎなくていいからな?アイツらにも美玖の事情を話してあるんだから、無理して美玖が倒れたら俺が悲しむからな?」
俺は美玖に言った。
「……うん。猛の方が優しいよ。私の事を誰よりも大切にしてくれるもん。私も私なりに2人に接してみるね!」
「当たり前だろ?俺は美玖が1番大事なんだから。美玖か友達を選ぶのかって言われたら、絶対に美玖を選ぶよ!それで皆から嫌われたとしても、美玖と一緒にいるよ。」
「……ふふっ。嬉しいけど、友達も大事にしないとダメだよ?」
「もしもの話だって!それだけ美玖の事を想っているんだよ。」
美玖の自然な笑顔を見て俺も笑った。
この笑顔を守るためにもっと強くならないとな。
俺達は駅前に着いた。駅前にはもう皆が待っていた。
「悪い!待たせたか?」
「まだ5分前だから大丈夫だぞ!俺達も今着いたばかりだからな!」
俺が謝ると、輝弘が言った。
どうやら輝弘達も今到着したようだ。
「美玖、おはおはー。」
「美玖、今日もメチャメチャ可愛いなー。」
「おはよう、杏奈、可奈。2人も可愛いよ。」
美玖は金澤と濱谷の2人と話していた。俺と腕を組んだままだけど……。
「2人は相変わらず仲が良いな。輝弘が血涙を流して発狂しないように気をつけてくれよ?」
俺と美玖の様子を見て敦史が眼鏡をクイっと上げながら言った。
「誰が発狂するか!!この2人のイチャイチャにいちいち発狂してたら俺の身がもたねーよ!!……敦史、そこの自販機でブラックコーヒー買いにいかねー?」
「そうだな。俺も欲しくなってきたな。飲み物を買いに行くが、何が欲しい?」
敦史が俺達に聞いてきた。
「じゃあ、俺も一緒に行くよ。美玖は何が良い?」
「私は紅茶が良いな。」
「アタシは炭酸飲料で!!」
「杏奈と同じく炭酸ー!!」
女子達の欲しい飲み物を聞いてから、俺達男子は自販機に向かって歩いて、飲み物を買って美玖達の所に戻った。
「飲み物も買ったし、そろそろ電車に乗って向かうとするか。」
ここから電車で数駅乗った場所にあるアミューズメントパークに向かった。
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