第14話 決戦の日 豚さん増殖中
昨日家で作戦会議(イチャイチャの方が長かった)を終わらせて、今日はいつも通りの学校生活を過ごした。
そして放課後になり下駄箱にいち早く向かった俺と美玖はラブレターを入れようとしている2年の先輩を見つけてそのまま校舎裏まで連れてきた。
先輩はサッカー部のエースでありかなりのイケメンで人気が高い人だ。
だからこそ最初のラブレターは付き合わないか?みたいな感じだったんだけど……冷めた目をした美玖にラブレターを破られている所を遠巻きで見てたのだろう。
その後のラブレターは段々過激な内容になっていったんだけどさ、途中から気持ち悪い文面になり始めたんだよな……だって文面見せてもらった時もっと罵って欲しいような文面だったんだよ……。
「ぶっ……なんだよ?やっとそんな冴えない男なんてやめて、俺と付き合いたくなったか?」
……先輩今ブヒって言いそうになってませんでした?大丈夫?
「……貴方みたいな下心しかない男と付き合うなんて生理的に無理なので金輪際関わって欲しくないです。」
「ブヒっ!!……ごほんっ!!ふざけるなよ!!俺はこの学校1番のイケメンって言われてるんだぞ!!そんな冴えない男よりも絶対にお似合いだろ!!」
先輩もう逃げた方が良いっすよ!!先輩が変わる前……もう手遅れかな?
「はあ……猛は世界一カッコいいですから。先輩なんかじゃ相手にならないくらいカッコ良くて優しくて私の全部を愛してくれてるんです。私の胸やお尻や顔しか見てない男とは違います。そんなに女を抱きたいなら貴方の顔に寄ってくる女子を抱いてください。その汚い体で触られたら私吐き気がしてしまうので無理です。」
美玖がトドメを刺してしまった気がする。
……あっ、でも先輩耐えてるよ!!耐えた分だけ反動もデカくなるんじゃね!?(今までの経上の予測)
俺は美玖から喋らないで良いから傍にいて欲しいって事でいるんだけど、流石に先輩をフォローしなければ!!このままだと残念イケメンが出来上がってしまう!!
「……私の心が猛から離れることはぜっっっったいに!!無いので私達の視界から消えてください。……猛ー❤️こんな奴と話したら疲れたから癒やしてよー。」
美玖が俺に抱きついて顔を近づけできた。ここでキスはヤバい!!(主に先輩が)
「待った!!美玖家に帰ってから!!んむっーー!!」
俺の言葉を遮る形で唇を重ねてきた。舌までがっつりと絡め合わせできたので2人の唾液が混ざり合う水音が聞こえる。
俺から唇を離した美玖が冷たい目を先輩に向けた。
「いつまでいるんですか?私と猛のイチャイチャタイムを邪魔しないでください。……それとも私達のイチャイチャを見て興奮するタイプですか?……キモ。」
「ぶっひーーー!!ありがとうございましたーー!!また罵って貰うために会いに来ますーー!!」
「2度と来ないでください。目が腐ります。」
「ありがとうございますーーー!!」
叫び声を上げながら去っていく先輩(豚さん)を憐れみの視線で俺は見つめていた。
中学の時もそうだったけど、美玖に告る奴らは皆んなああなるんだもんなぁ。俺が止めれば良かった。
でも止め方がわからん!!
「美玖やりすぎじゃね?」
「え〜?あれくらい中学でも言ってたよ?それよりも猛ー癒やしてよー。」
「待て待て!!これの後生徒会に顔出さないといけないじゃん!!」
「……猛はアイツのイヤらしい目で汚された私を癒やしてくれないの?」
……その言い方はズルいだろーー!?
俺は美玖を抱きしめてキスをした。
校舎裏では俺と美玖だけの世界が作り上げられていた。
……先輩守ってやれなくてごめんよ。
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