第9話 2人きりの勉強会

学校の昇降口で感じた変な視線はとりあえず無視して俺の家で勉強会をする事になった。

美玖は一度着替える為に自分の家に帰って着替えてから合流する事になっている。


俺も制服から私服に着替えて勉強道具をテーブルに置いて準備していると美玖が俺の部屋に入ってきた。

美玖にはこの家の合鍵を渡している為出入り自由となっている。


「猛お待たせ。ちゃんと勉強道具並べてあるね。」


「勉強会するって言ったのに勉強道具を出してなかったら何の意味もないじゃんw」


俺の言葉に美玖は口の前に手を当てて上品に笑っていた。

笑い方も上品で可愛らしい。


「ふふふっ!猛の事だからあっちのお勉強会をしようって言ってくるのかなって思ってたよ。」


「いやいや!いくら俺でもそんな事言わないって!!あっちの勉強は美玖と一緒に毎晩頑張ってるし!!」


「そういえばそうだねー。私達毎日欠かさずにヤッちゃってるもんね❤️」


俺と美玖は毎日夜の勉強会もしっかりヤッているのだ。美玖が思っていた以上に肉食女子だったという事もあって毎日求めてくる。


俺も美玖を襲う事もあるからお互いに好きな気持ちが爆発した結果我慢出来ない状態なんだと思う。


「今日はちゃんと勉強しないとな。成績を落としたら親にペナルティを課せられちまうし……。」


「お義父さんとお義母さんは成績が落ちたらプロボクサーとして本格的に鍛えるぞー!!って言ってるもんね。猛ならカッコ良くて強いボクサーになれると思うけどなぁ。」


俺の両親は成績が落ちたらあの地獄の特訓をペナルティにしているのだ。自己防衛の為と美玖を守りたい為に学んだだけであって俺はボクサーにはなりたいと思っていない。


「別になりたくないしなぁ。俺よりガタイのいい奴に殴られるとか恐怖でしかねーよ……。というわけで、今日も勉強教えて貰いたい!」


「猛の強さなら大丈夫だと思うけど……。猛の為なら頑張る!!まずは数学からだよ。」


こうして俺と美玖の勉強会が始まった。


「だあーー!!もう無理だ!!」


俺は仰向けに倒れながら叫んだ。あれから2時間が経過して俺の集中力は切れた。


「もう、猛ったら。2時間も勉強してたし、今日はこの辺で終わろっか。」


「よっしゃー!!終わったー!それにしても美玖は教えるのが上手くて説明も分かりやすいからすぐに覚えられるよ。ありがとう美玖。」


「ふふっ。どういたしまして♪猛の為になったなら嬉しい。授業もお勉強会と同じくらい頑張れば良いのに……。」


美玖の言うことはもっともである。

だがしかし!!


「美玖を見つめるのに忙しくて授業なんか聞いてられないっての。美玖の可愛い仕草や勉強を真剣に聞いてる姿を目に焼き付けておかないといけないからな!!それに、先生の話し方って難しく話す人がいたり、駆け足で進めたりするから分かりづらいんだよ。」


俺は起き上がり隣にいる美玖の後ろに回り込んで後ろから抱きしめた。


「猛に見てもらえるなら、私も嬉しいよ。先生達も大変だと思うからあまりそういう事言ったらダメだよ?……ちゅっ❤️」


美玖は振り向いて俺の唇にキスをしてくれた。


「……ねぇ猛。早いけど、2人きりのお勉強会ハジめちゃお❤️」


「美玖ー!!」


「きゃああああ❤️」


俺は美玖をベッドまで連れていき押し倒した。

そのまま2人きりの勉強会が始まった。

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