第7話 イチャイチャは止まらない
授業中のイチャイチャにより俺と美玖は担任に呼び出された。
「まぁ、長年好きだった幼馴染同士だからイチャイチャしたい気持ちは分かってやりたいが、毎回教室で砂糖を吐いてる連中をどうにかしなきゃならない俺達の大変さもわかってくれると嬉しいぞ。……特に独身の教師側には残酷すぎるから勘弁してやれ。」
担任である三十代後半の松沢先生がため息を吐きながら俺たちに言った。
ちなみに松沢先生は男性で既婚者のためか、そこまでのダメージはなさそうである。
「先生聞いてください!美玖のような可愛い彼女が隣にいたら見つめてしまうのも仕方ないと思います!可愛い彼女が(大事なことなので2回言った)隣にいるんですよ!!」
「だあーー!!力説すんじゃねー!!あと、有村も嬉しいからって高崎に抱きつくな!……見ろ!周りの教師達が血涙流しながら砂糖を吐いてるじゃねーか!!」
俺が先生の肩を掴んで美玖の可愛いさに勝てる魅力なんてないって事を伝えようと頑張ったけど、なかなか伝わらないのは残念である。
「でも、私達はお互いの事が大好きって気持ちは止められるわけないじゃないですか。ねー、猛❤️」
「そうです!!先生もご結婚されてるから分かりますよね!?好きな気持ちは止められないんです!!なー、美玖❤️」
「だからいつの間にか甘すぎる空間を作るのをやめろー!!俺は妻を愛しているが、周りに砂糖を吐かせてまでイチャイチャしたいとは思わん!!」
先生の言葉に俺と美玖は?マークが浮かんだ。
「やだなぁ先生。俺達だってそこまでの空間は作ってないですよ。」
「そうですよ。私達はちゃんとお家にいる時よりも我慢してるんですから。」
「マジかー……(こいつらの我慢が限界を迎えたらどうすれば良いんだ?)今日はもういいや……寄り道せずに帰れよ?」
先生は言いながら何故か疲れていた。教師の仕事も大変だろうしなー。
「分かりました。俺達は帰りますね?美玖これから服を買いに行きたいんだけど、良いかな?」
「それじゃあ先生、お邪魔しました。うん!じゃあ私が選んであげる!」
「寄り道せずに帰れよって言ったばかりなんだが!?」
俺は先生の言葉を聞こえなかった事にした。
だってせっかく美玖が服を選んでくれるんだから帰るなんて選択肢は無い!!
「じゃあ、帰りに服を選んでもらえるみたいだから、俺も何かプレゼントしたいなぁ。美玖の可愛いさを引き立てる服を選ぶのなら休日の日に時間をかけて選びたいなぁ。」
「猛はいつも真剣に選んでくれるから嬉しいんだよねー。私も時間かかっちゃうけど、猛のカッコ良さを引き立たせる服ってなかなか無いんだよー。じゃあプレゼントはアイスで良いよ!アイスを2人で食べさせ合いっこしたい!!」
「アイスで良いの?じゃあ今日はアイスにして、今週の休日に美玖の服選びをしよう!!美玖のファッションショーを見るの大好きなんだよなー。」
俺の言葉に美玖が楽しそうに笑った。
「ホント!?やったー!猛に私の色々な姿を見せられるんだ!!じゃあ今週のお休みはデートだね!」
「今週の休日はデートだな!!じゃあ今日は俺の服選びを美玖にお願いするぜ!!」
「任せておいてよ!猛をもっとカッコ良くしちゃう!!……でも浮気はしちゃヤダよ?」
美玖が悲しそうな瞳で俺の顔を覗き込んできた。
「当たり前だろ?美玖以上に魅力のある女性なんていないって!俺は美玖一筋で、美玖しか見てないから!!」
俺が声高らかに伝えると美玖は可愛い笑顔を見せてくれた。
「私も猛一筋だよ!!猛だーいすき❤️」
ショッピングモールに入ろうとする前に立ち止まって爪先立ちになりキスをしてきてくれた。俺もお返しに屈んで美玖とキスをした。
なんか周りの人達が吐いてるけど、体調が悪いのかな?
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