第6話 授業<<<イチャイチャ
学校も授業が始まり授業内容は中学よりも難しいけど、まだまだこれから難しくなっていくことを考えると今からついていけなくなったらヤバいから授業もしっかり聞いていないといけないんだけど……。
「この数式問題はテストで出すからしっかり覚えておくように。」
先生が黒板に書きながら要点をまとめていた。
俺はそれを書きながら隣をチラッと見た。
隣には俺の最愛の彼女の美玖が座ってノートに書いていた。
俺の視線を感じたのか、俺を見て笑顔を見せてくれた。
やっぱり美玖は可愛いなぁ……。
「おーい、高崎。有村と見つめ合っていないで授業に集中しろよー。」
「はっ、はい!すいません!!」
先生の言葉に俺が謝るとクラスのみんなから笑い声が聞こえた。
……ちくしょう、何で俺だけに注意するんだよ。
美玖の方を見てみるとクスクスと上品に笑っていた。
怒られたけど、美玖の可愛い笑顔が見れたから別にいっか。
「あー、やっと昼だー!!」
「もう……ちゃんと授業は聞かないとダメだよ?」
美玖が隣でお弁当を机の上に置きながら言った。
「分かってはいるんだけどさー、美玖が隣にいたら見つめちゃうのは仕方ないんだって。それに分からないところは家に帰ってから美玖に教われば大丈夫だしなー。」
「私を見つめてくれるのはとっっっても嬉しいよ。猛の家で2人きりでお勉強するのも嫌いじゃないけど、授業は聞かないと……ね?」
最初の嬉しいって言葉にスゲー感情というか力がこもってたな。美玖に言われたから授業もちゃんと聞く努力をしないといけないな。
「まぁ、聞く努力はするよ。美玖を見つめられないなんて俺には死も同然だから、回数を減らすしかないなー。」
「私が気付いたのは2、30回だったけど、もっと見てきてたの!?」
「おう!!俺は可愛い美玖を午前の授業中だけで100回以上は見たぞ!!」
「そんなに!?でも、猛にたくさん見られるのは嬉しい❤️」
「今日も2人の世界作ってるよ……。」
「甘すぎて砂糖吐きそう……。」
「美玖ちゃんは可愛くて、あんな素敵な彼氏がいていいなー。」
クラスからはさまざまな声が聞こえてきた。
砂糖吐いてる奴もいるけど、弁当のオカズが甘かったのか?
「あのっ!有村さん!!僕たちにもべんきょ」
「私と猛のイチャイチャタイムを邪魔しないでください。勉強なら図書室にでも行って下さい。猛以外の男子は無理です。」
美玖が数人の男子が言葉を言い切る前に言葉を被せて冷たい目をしながら言った。
相変わらず俺以外の男子は絶対に無理なんだなー。
「ありがとうございます!!有村様!!図書室に行くぞおおお!!ブヒーー!!」
……クラス中のみんなが冷たい目で去っていく数人の男子を見ていた。
ヤバいよアイツら……なんか目覚めちゃってるよ。
「はあ、ホントサイアク……あんなのは放っておいて、イチャイチャしよっ❤️」
「切り替え早いな!?……まぁ、アイツらはもう手遅れ?だろうし、気にしたら負け……だよな?」
美玖がお弁当のおかずを箸でつまみ俺の口の前に持ってきてくれた。俺はそれを食べて、美玖にも同じことをしてあげた。
「猛とのこの時間は幸せ〜❤️」
「俺も美玖が笑顔に戻ってくれでよかったよ。」
俺達は昼休みが終わるまでイチャイチャしまくった。午後の授業が始まる直前まで続いたため先生が到着したら、砂糖を吐いている生徒たちにビックリしていた。
数人の男子はブヒブヒ言ってるし、カオスすぎる状況だった。
ちなみに午後の授業では美玖が先に見つめてきたので俺も見つめ返したのだが、怒られたのは俺だけだった……解せぬ。
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