第1話 イチャイチャする2人

「もう朝か……。」


俺はベッドから起き上がりカーテンを開けると朝の陽射しが部屋に入ってきた。


「明日の準備も終わってるし、今日は何をして過ごすかな……。」


俺は元から目つきが悪いせいで不良達に喧嘩を売られることもあった。負けるのが嫌いだから筋トレやボクシングを習って防衛する様になっていた。


もちろん親も身を守ることは大事だぞ!とか言って親父が経営してるボクシングジムに通わせられる様になったからなんだけどさ……。

親父は俺は筋がいいからプロボクサーになって欲しいらしいけど、俺はプロになる気は無いんだよなぁ。


俺はパジャマから私服に着替えて顔を洗ってから1階にあるリビングに歩いて行った。


包丁で何かを切っている音が聞こえるからもう来てくれてるんだな。


「おはよう美玖。いつも朝ご飯作ってもらってサンキューな。」


俺が挨拶しながらリビングに入ると手を止めて振り向いて可愛い笑顔を見せてくれた。


「おはよう猛!私が好きでやってる事だから、そんな毎日お礼言わなくてもなくても良いのに。」


「いやいや、そんなわけにはいかないだろ。毎日美味い朝ごはんが食べられるのは美玖のおかげなんだからさ。」


肩までかかるサラサラで艶のある栗色の髪を揺らしながら振り向いて挨拶してくれた美玖は俺の昔からの幼馴染であり、彼女でもある。


美玖は天真爛漫で目鼻立ちもくっきりしていてスタイルも引っ込むところは引っ込んでいて出るところは出ているという美人でスタイルも良いという女の子だ。


美玖に中学卒業式の日に告白されて付き合ってから高校が始まるまでのちょっとした休みを利用して2人でデートをしまくった。


幼馴染の時も一緒に買い物したりしていたのに恋人同士になって同じ事をしてるのに全部が新鮮で違って感じた。


美玖が作ってくれた朝ごはんを食べてから歯磨きをして2人でリビングでテレビも見ないでソファーに座ってのんびりしていた。


「今日は何をして過ごす?どっかにデートに行くか?」


「デートも良いけど、今日は一日お家でのんびりしていようよ。」


「美玖がそうしたいなら、今日は一日家でのんびりしてるか。でも、家で何やる?ゲームでもやるか?」


2人きりで家でのんびりする事は幼馴染の時からあったけど、彼女になってからは初めてで何故か緊張してしまっている。


昔から一緒にいた美玖はすぐに気付いたようだ。


「ふふふっ。猛なんで緊張してるのー?……2人きりだから、あの日のことを思い出しちゃったかな?」


「っ!?お前なぁ、人がせっかく意識しないようにしてたんだけど!?」


あの日のこととは告白されてから初デートの後に俺の部屋で美玖とヤった時の事である。


……まさかの美玖から誘惑されるとは思ってもいなかったけどさ。俺の可愛い彼女は肉食女子だったのだ。


「ふふふ♪猛が緊張しちゃってるのが分かったから、からかいたくなっちゃった。」


「……勘弁してくれ。ほら、部屋に行こうぜ!」


俺はソファーから立ち上がり美玖の柔らかな手を握ってソファーから立ち上がらせて2階の部屋に連れて行こうとした。


「さっ、さすがの私も明るい時間からは恥ずかしくて無理だよー///……でも猛がその気なら良いよ❤️」


……うん。スゲー色っぽい声で言ってて一瞬だけ気持ちが揺らいだわ。可愛い彼女にこんな事言われたら、流石に揺らいじゃうよね!!


……だが、ここで流されたら一生尻に敷かれてしまう!ここは何としてでも乗り切る!


「違うわ!!ゲームしようにもリビングにはないから、俺の部屋に向かってるだけだっての!!」


「ふふっ。分かってるよー。でもさ、1日中2人でゲームもシンドイでしょ?……休憩中はキスしまくっても良い?」


「……休憩中ならば許す!!」


「ありがとう!!」


俺たちはゲームをするべく俺の部屋に入っていった。

美玖のような可愛い彼女の上目遣いとか髪をかき上げるちょっとした仕草とかヤバすぎる!!


部屋で2人きりだけど、大丈夫か?部屋でゲームするだけだし大丈夫だろ!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る