第13話 反重力の作り方(1)

これまでの話で、重力=空間が加速膨張している状態で発生、反重力=重力の反対=空間が減速縮退している状態で発生、という現象であることを述べてきました。


では、具体的に反重力環境を作り出すためには、どうすればよいかを考えてみます。


そもそも、「空間」の正体がよくわかりませんので、空間そのものを膨張、縮退させるのは無理なようです。そこで、電気力および磁気力を代替手段として考えてみることにします。


なぜ、代替手段になり得るのか?1つは、これらの力が重力に逆らえるからです。地上で1Gの重力下であっても、磁石で机に置いた釘やクリップを空中に引き寄せることができます。また、逆起電力(誘導起電力)が発生します。回路に電気を流していて、急に電流を止めると、すぐに止まらずに流れ続けようとします。電気を流していないところに流そうとすると、すぐには流れません。どうして、このような現象が起きるかを考えてみますと、要するに「車は急に止まれない」で、慣性の法則が働いているのです。電子は小さくても物質なので、外部から動かそうとすると、一瞬、慣性が働くため、それが逆起電力として現れるわけです。


慣性と聞いて思いつくのが重力です。電子にも慣性が働くということは、本質的に電気と磁気と重力は似ているというか同じものではないかと仮定します。


電磁波は、周波数によって用途がわかれています。超長波は、水中でも届くため、潜水艦との通信手段として使われています。長波は、地表を長く伝わるため、遠くへの通信手段として、AM波はラジオ、短波は船舶通信など、超短波はFMラジオやTV放送、極超短波は携帯電話など、周波数帯によって、それぞれ特徴があり、用途が分かれるわけです。


同じように考えると、重力が超長波的な立ち位置、磁力が短波的立ち位置、電気力が極超短波的立ち位置、というように周波数帯が異なるため、一見、別々の力のように見えているだけではないかと、考えております。


そのため、電気力や磁気力によって、重力的なことをシミュレートできるのではないかと仮定しました。


もう1つ重要な情報があります。重力は空間が加速膨張することで発生していますが、加速というのは、いわゆる放物線を描く変化です。そして、放物線には、他の曲線にはない特長として、「すべての放物線は相似形」である、という事実があります。


重力放物線の周期は、いまだ半ばでしょうが、相似形である以上、電気や磁気を放物線変調してやれば、疑似重力として機能するのではないか、という期待があります。


そもそも重力放物線の周期を知るためには、宇宙の大きさ、年齢、正確なハッブル定数を知らないと出ません。ハッブル定数はともかく、宇宙の大きさや年齢を正確に知ることはできません。



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