閑話休題 人は脳を10%ぐらいしか使っていない?!
...と言われています。それだけ余裕を持っているという見方もできますが、視点を変えてみると、仮に脳を100%使ったすると、発熱がすごくて、脳が茹で上がってしまうのではないでしょうか。パソコンで言えば、CPU温度が上昇して、熱暴走を起こす、ということです。
ちなみに、熱で暴走するのは、熱により論理回路の閾値(スレッシュホールドレベル)が変化して、正常な働きをしなくなるからです。脳の場合は、42度を超えてしまうとタンパク質が変性してしまうので、死亡の危険があります。
脳には直接血管が通っていません。髄膜で脳は覆われており、その髄膜に血管が張り巡らされて、酸素やエネルギー供給、二酸化炭素や老廃物の回収を行っているため、どうしても効率が低下します。神経活動した結果、最終的に使ったエネルギーは熱エネルギーに代わるわけですから、髄膜で熱回収可能な範囲内で脳を使わないといけないわけです。
神経に直接血管が通っていれば、効率的に酸素、エネルギー供給できるし、老廃物や熱回収も可能ですが、反面、感染症にかかりやすくなり、かかってしまうと、直接神経細胞がダメージ受けます。神経細胞は細胞分裂しないとされていますので、どんどん減ってしまうことになります。
電子回路でアイソレーションのために、リレーとかフォトカプラという部品がありますが、これは、入力回路と出力回路が電気的に分離されているため、お互いの影響をうけません。具体的には、電圧が異なる回路同士をつなぐために使われています。脳と髄膜というシステムは、まさにアイソレーションシステムといえましょう。
(別件ですが、胎盤もアイソレーションと言えます)
アイソレーションされていることで、もう一つ忘れていけないことは、感染症から逃れられることです。
ウィルスや細菌が脳に入れないようになっており、脳の安全性を確保しています。(血液脳関門)
このシステムを進化のどの段階で手に入れたのか、非常に気になることです。
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