第11話 三軸合力推進=超光速推進を夢見る徒然

アインシュタイン相対性理論は、現代社会において宇宙開発やGPSなどに活用されています。その理論の正しさに意義を挟むことはできないでしょう。


しかしながら、個人的には一つ疑念があります。相対性理論は、唯一、光速度を一定不変なものと位置づけ、その不変性を軸にして、相対的に様々な現象を解き明かすキーポイントにしています。それが故に、光速度を超える現象については、定義できない課題があります。超光速については存在を否定しているのではなく、定義できないわけです。中には、このことを持って、何モノも光速度を超えることはできない、と断じてしまうケースもあります。


私は思う。光速度を超えられないのは、光速度を超える推進力がないからであって、決して超えられないものではないのだろうと。


別の例えですが、音速=マッハは、空気が動ける最高速度ですが、超音速ジェット機やロケットなど、高温のガスを噴射して音速を超える速度で飛行することを実現しています。同様に、光速を超える方法があれば、超光速推進も可能だろうと。


現実には、超光速で動くナニカは、発見できていませんが。。。。反重力推進が実現したとして、その推進装置で光速度の90%が出せると仮定しましょう。

3本の亜光速推進装置-形状としては、サイクロトロンを潰したような、○イソンの羽のない扇風機みたいな形状※1-を90度=XYZ軸それぞれに配置、原点部分を接続します。


すると、推力の合成ベクトルは、3軸の合点から、ルート3倍の速度になります。光速度の90%xルート3(約1.7倍)で、1.5光速を出せる計算になります。これが、タイトルの三軸合力推進システムです。


音速を超えた場合、衝撃波が三角錐の形で広がっていきますが、3軸推進で超光速に達したとき、同じように空間が三角錐状態に引き裂かれ、衝撃波は重力波として検出されるでしょう。また、空間が超光速に追いつかないため、三角錐内は、超真空状態になりますが、超音速では三角錐内に水蒸気が現れるように、物質の対生成が発生するのではないかと考えています。対生成しても、大半はすぐに対消滅してしまい、光エネルギーの形で放出されるのではないか、つまり、超光速に達すると、光円錐が一瞬光って、とてもきれいだな、ということです。


スタートレックTNGでは、エンタープライズD号がワープに入る瞬間、無限小に小さくなると同時に、一瞬光りますが、まさにそんな状況になると思います。


超光速に達する直前は、物質が速度に追いつかないため、無限に圧縮されていきます。もともと原子は99%以上が空間なので、これが極限まで縮まっていきます。人が超光速宇宙船に乗っていたとすると、普通サイズからウィルスサイズぐらいの極小人間になるイメージでしょうか。圧縮されすぎると、電子が原子核にめり込み、中性子化してしまうので、反重力エリアを展開し、ある程度以上は圧縮されないように防護が必要でしょう。


実際問題、超光速の制御が本当にできるのか疑問です。電子回路内を流れる電気が光速度ですから、何らかの工夫しないと、駄目な気がします。そういえば、ワープ中は、方向が変えられない、ということを聞いたことがありますが、これも早すぎて制御が効かず、鉄砲玉状態になるからでしょうか。


亜光速推進装置ができたら、絶対試してみたい三軸合力推進でした。

超光速でなくても、合成ベクトルで1.7倍になるなら、推進装置は光速の約58%出せれば、三軸合力推進で、ほぼ光速度の99%(58%x1.7)まで達するため、推進装置の制御がしやすい気がします。


※1:私は密かにこれを「GEE(ジー)ドライブ」と読んでいます。正しくは、GEEを駆動して飛ぶことをGEEドライブというのでしょうが、GEEだけでは、わかりにくいので、GEEドライブと呼称しています。GEEは、Gravity Efect Engineの略です。直訳すると「重力効果エンジン」で和製英語です。「反重力効果エンジン」としなかったのは、略語がAGEE(anti-gravity~)=アゲエーとかっこよくないからです(笑)。GEEは、ス○ー・○レックに登場する宇宙船のワープナセルみたいな形状なので、いつかGEE搭載宇宙船ができないかと楽しみです。

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