第4話 その名はHERO!
朝、
「オーイ!起きろ!」
「んわ?だれ…って!なんでお前が!?」
寝起きの
「なにって、起こしに来たんだよ。今日も学校だぞ」
「それは知ってるけどなんでお前が?」
「そりゃあお前!自分の相棒を起こしにくるのは当然だろ!」
「相棒じゃねぇし…っていうか今何時だ?」
机の上に置かれた時計に目をやると、時計の針は午前八時三十分を指していた。
「やべぇ!!もうこんな時間じゃねぇか!なんでお前はそんな余裕そうなんだよ!?」
「いや〜!昨日とか学校すら行ってねぇし、遅刻ぐらい別になぁ〜」
「そういえばそうだったな!…って!話してる場合じゃねぇ!!」
顔を洗い歯を
「いってきますー!!」
大急ぎで家を出た正幸は、腕時計に目をやった。
「八時四十分!ホームルームが始まるまで十分!学校まで走っても十分以上!間に合わねぇ!」
「おい相棒!こっちだ!」
「おい!遠回りしている場合じゃ…!」
無理矢理引っ張られながら路地裏を抜けると、
「………え?」
突然の出来事に
「なにしてんだ!早く行こうぜ!」
一人ぽつんと残された
「……!夢じゃねぇ…どうなってんだいったい?」
強い
放課後。
「おいどうした?エッチな事でも考えてんのか?」
「いや…今朝のあれの事なんだが…」
「あれか…それはこれから教えてやるよ。まずは、私達の部室に行くぞ」
「部室…慈善活動に部室は必要か?」
「いいから行くぞ!」
四階へと上がった二人は、目の前の部屋に入った。
「着いたぞ!ここが私達の部室だ!!」
部屋の中は机と椅子しかなく、寂しげな部屋であった。
そんな部屋の
髪は明るい茶色で、長い。
身長は小さく、百五十センチほど。
表情は暗く、部屋に入ってきた二人に対しても、その表情は変わらなかった。
「……その人が、新入部員?」
「そうだ!ユッキーと呼べよ」
「ちょっと待て。ユッキーて何だ?」
「
「やめろ」
「俺は一年の
「一年の
挨拶を済ますと、
「自己紹介も済んだし、活動を始めるか」
「その前に、今朝のあれはなんだよ。突然学校の前に出たやつ」
「……説明してないの?」
「今からするところだ問題ない!」
「はぁ…そう…」
「いいかユッキー!この部の本当の名前は、“チームHERO”だ!」
「帰ってもいいか」
「さてはお前、私がおふざけで言っていると思っているな?」
「うん」
「いいか?私達チームHEROは、この街のありとあらゆる不思議な現象を解決する事を目的とした、
「不思議……まさか今朝の登校中、いきなり学校が目の前にあったのも!?」
「そういうこと」
「じゃあなんであれを放置してるんだ?」
「便利だし〜、実害はないし〜」
「仕事しろや!」
「放置してるのは他にも理由があってな、他にも不思議な現象が起こっていて、それの対処に忙しいからなんだよ」
しかしそんな話を聞いても、
「だったらあれだ!
「そうなの?」
「ええ…まぁね」
「見せてやってくれ春香、お前のもう一人の自分を!」
「そういうんじゃないから」
するといなり寿司の一つが
「どうよ!嘘じゃねぇだろ」
「まじか……でもなんで俺をそんなに勧誘するんだ?」
「お前にも、特別な役割があってな…」
「それは?」
「ツッコミ役」
「そんなことで俺を
「待てよ」
「何も聞くことはねぇよ」
「お前の安全の為に言っておく、このチームに入れ」
真剣な様子で
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