第6話 ぼっちは面倒事から逃げては駄目ですか
学校を出てようやく自宅に着いた俺はエレベーターで偶然会ったお隣さんの
「最近は寒暖差が激しいから体調に十分気を付けないとね~」
「そうですね、まだ春でも寒い日は寒いですもんね」
と何気ない会話をしていると、
「そうだ、作りすぎて余ったポテトサラダあるんだけど食べる?」
「良いんですか、すみませんじゃあご厚意に甘えて頂きます」
ポテトサラダを頂き、お礼を言った後家に戻った俺は部屋着に着替えて夕飯の支度をした。
「今日は、ニラと豚バラ肉を使った肉巻きを作るか」
最初に5センチ程にニラを切りバラ肉を巻いて程よく焼いていく。5分程焼いて塩コショウとごま油で味付けすれば完成。
「大雑把に説明し過ぎた、まあいいや。ポテトサラダを小鉢に移してよし出来た」
おーニラとごま油がマッチしていて尚且つ豚バラの脂も良い具合に合ってて旨い。ポテトサラダも味が濃くなく人参の硬さも丁度良くてジャガイモ本来の味がよく出てるなあ。
なんて思いながら夕飯を堪能した後、風呂に入ってシャワーを浴びて布団に入った。
いつものようにネット小説サイトを開くと、
「おぉ、また今日も『鯖より鯵派』さんが更新してる。最近更新ペース早いな」
俺の好きな『鯖より鯵派』さんはネット小説に初投稿した時からフォローし読んでいて、主にひねくれ主人公を題材とした恋愛小説を投稿している。
小説を読み終わって寝ようとした時そのサイトのメールが入った。見てみると『鯖より鯵派』さんからフォローされていた。
「えっ!何でフォローされてんだ?執筆始めた当時から読んでるけどこんな事無かったのに」
その夜、フォローされた謎が解けず眠れなかった。
眠気が取れないまま重い足どりで学校に向かうと生徒玄関で昨日のあの人が何故か立っていた。
「何で昨日逃げたのよ蓮場君!」
「朝から大声を出すなうるさい。もう少し静かに出来ないのか」
当の本人が周りを見ると物珍しく思ったのか教室に向かう生徒たちの視線がこっちに向いていることを知ると顔を赤くし少し抑え気味の声で、
「早く言ってよ、ちょっと付いてきて」
彼女の後を嫌々付いていくと空き教室に着いた。
「ここなら人もいないから大丈夫でしょ。さて昨日の事を詳しく話して貰おうかしら」
「話すも何も昨日眼鏡君に教わらなかったのか。まあそれもそうか、その態度じゃあな」
「一言余計なのよ貴方は。それで、昨日そこまで帰りたかった理由は何?」
「簡単だよ、ただ早く家に帰りたかっただけだ。その為に面倒事は避けたかったから眼鏡君に頼んだ、それだけだ」
「はあ....貴方は情の欠片もないのね」
「情なんて必要最低限にかけておいた方がいい。覚えておいて損はないぞ」
それから教室を後にし、午前の授業を受け昼休みになった。
「さーてと、購買行ってパンでも買ってくるかな」
そう思い教室を出て廊下を歩いていると、見知った顔が前から走ってきた。
「どうした、松木。そんなに急いで」
「蓮場、早く図書室来てくれない?」
「いや、今から購買行くんだが…」
「今日、図書委員の集まりがあるのよ!」
「おい、それ松木に伝えられてたか?」
とぶつぶつ呟きながら図書室に向かった。
「遅刻だぞ、2年C組」
遅れたことを悔やみつつドアを開けると図書委員長の
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