【お笑い】家電量販店に行ったら変な店員がいた件について

水ManJu

第1話

俺は家電量販店に来ていた。冷蔵庫売り場で俺は冷蔵庫を見ていた。


「なにかお探しですか?」店員が俺に聞く。


「あぁ。大きな冷蔵庫を探してるんです。今度子供が産まれるんです。それで家族3人いや4人でも十分使える冷蔵庫を探してるんです」俺は照れくさそうに言う。


「あぁ! それはおめでたい! 出産のご予定いつぐらいなんですか?」店員が言う。


「いやぁ。今妊娠20週目だからあと4ヶ月、5ヶ月後かなぁ」俺は照れくさそうに言う。


「あ! なるほど! ま、それはどうでもいいんですけど、冷蔵庫のサイズは……」店員が言う。


「どうでもいいってなんだよ! お前! 失礼な奴だな!」俺は怒った。

「すいません。お客様。ですが、お客様に礼儀正しくしても、礼儀正しくなくても同じ給料なんで別にいいかなぁって」店員が言う。


「えーーー! まぁそらそうだけど。そんなこと俺に言われても困るわ!」俺が言う。

「えぇ。その通りなんです。まともに結婚も出来ないくらい、やっすい給料で働かされてるんです。しかも、お客様みたいなデリカシーのない人から自慢話を聞かされて愛想笑いをしないといけない。それ分かってますか?」店員が言う。


「えーーー! それを俺に言われても……まぁ頑張って」俺は言う。

「はい。頑張ります。で、お探しの冷蔵庫なんですけど4人家族なら、そうですねぇ。こちらの大容量のものがオススメです……」


「おぉ! これはでっかいねぇ!」俺は言う。

「えっ? これ大きさの数値どれくらいなの?」俺は聞く。


「これはスーパーボールが5億個くらい入るサイズですね」店員が言う。

「いや! わかんねぇよ! しかし5億個ってすげぇなぁ! 冷凍庫開けた瞬間ドワーーーって出てくんじゃん! ドワーーーって!」俺は言う。


「すいません。店内は静かにしてもらっても良いですか?」店員は言う。

「はぁ! ふざけんな! お前が言わせてるんだろ!」俺は突っ込んだ。

「ちゃんと真面目にやれよ! 真面目に!」俺は言う。

「はい」店員が言った。


「しかしでっかい冷蔵庫だなぁ! これがあるだけで一家団欒だな」俺は感心したように言う。


「すいません。普通に考えて冷蔵庫があるだけで一家団欒にはならないと思うんですが……」店員が言う。


「いや、真面目すぎるだろ! 例えだよ! 例え! そこは適当に流しとけよ!」俺は言う。


「で、大きさは何リットルなんだ?」俺は聞く。


「いや、分からないですね。お客様は何リットルだと思っとる感じですか?」


「知るわけねーだろ! なんだよ! 何リットルか思っとるって! 韻を踏むな! 韻を!」俺は突っ込む。


「すいません。お客様も最近減っとるんで、ふざけとるんですわ」店員が言う。

「なんの話だよ。もういいわ。で、この冷蔵庫の新機能を教えてくれ!」俺は言った。


「新機能は勝手に氷ですね。自動で氷が出来るん機能です」店員が言う。

「いや、確かに便利だけど……自動で氷なんて昔からある機能じゃないか?」俺が言う。


「あっ! すいません違いました!」カタログを見ながら店員は言う。

「正しくは買ってね氷です。氷が無くなったら買ってほしいと冷蔵庫からお願いされる機能ですね」店員が言う。


「なんなんだよ! その機能は! 自動で作ってくれる機能じゃねーのかよ!」俺は言った。

「えぇ。買って! 買ってぇ! って港区女子みたいな感じでお願いされる機能ですね」店員は言う。


「なんなんだよ。勘弁してくれよ! 人生吸いつくされるわ! じゃあ他に機能はないのかよ」俺は言う。


「新機能ですか……それでしたら自動注文機能がございますね」店員が言う。

「自動注文機能?」


「えぇ。冷蔵庫が中身をスキャンして牛乳や卵、ジュースなどが残り少なくなったら自動で注文してくれる機能です」店員が言う。


「へーそれ便利だね。今どきそんな機能あるんだ」俺が言う。


「えぇ。自分で在庫を設定したりして足りなくなったら自動で注文してくれます。もちろんオフにも出来ます」店員が言う。


「じゃあビール足りなくなったら自動で家にビールが届けられるんだ」俺が言う。

「はい。そう言うことです」店員が言う。


「へーー!! 便利だねー。今どきそんなものあるんだ」

「ですので、人を殺した時に、人間の生首を入れちゃうと、人間の手とか足とかが勝手に届けられちゃうので、そこは注意してくださいね」


「いや、殺さねぇよ! ホラーかよ! そんなもんネット販売するなよ!」俺は突っ込む。


「便利な機能なんですけどねぇ」店員が言う。

「あっ! そうだ! 炊飯器も俺見たかったんだ。炊飯器でオススメってなに?」俺は聞く。


「炊飯器ですか。オススメは……そうですねぇ。この大容量の50合焚きの炊飯器がオススメです」


「デカすぎだろ! 50合焚きって軍隊でしか使わねーだろ! こんなの!」


「いやでもこれね。凄いんですよ50合炊きながら、炊飯したお米を自動で冷凍してくれる機能が付いてるんですよ」店員が言う。

「え? 炊飯器に冷凍機能ついてんの? それは……いや冷凍庫があるからそれはいらないかなぁ」俺は言う。


「いえ! 炊飯したてを冷凍したら美味しさが閉じ込められて美味しいんですよ!」店員は言う。

「え? ホントに?」俺は聞く。


「いやでもお米が炊飯器の形に固まるから、それ専用の大きな電子レンジが必要なんですけど、それがこちら! 大体お値段1000万円くらいです」店員が言う。


「誰が買うんだよ! そんなもん!」そう言って俺は家電量販店をあとにした。




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