そして本番の日(2)
まえがき
遅くなってごめんなさいm(__)m
この話…ラブコメを書くつもりが普通の恋愛の話になってしまいました。
それと、この話でラストとさせて頂きます。
♦
佐藤千鶴視点
奈緒と斎藤君のクレープによるアーンを横目でチラチラ盗み見ている。
(奈緒ったら大胆、ってあの二人私達より遅くに付き合ったのにやっている事は先を越されてる!!)
初めて紹介した時に斎藤君が奈緒を見惚れていたことは知っていた、だけどこんなに進展が早いとは思ってもいなかった。
食べ終わった後。
「よし!次に行くぞ!!」
次は
今度は、お互いに似合う服を選んでいる。
「こっちのピンクの服は。」
「ちょっと子供ぽっくない?」
「え~似合うと思うんだけどな~」
イチャイチャとお互いが次々と服を手に取って勧めている。
(あ…これ崎山君に似合いそう。)
「崎山く…」
洋服を一着手に取り崎山君に進めようとしたが、彼は私達と違う陳列棚で商品を選んでいた。
私は無性に淋しくなり一歩、崎山君に近寄る。
「それ、崎山君に?」
急に後ろから奈緒が声をかけてきた。
「…うん。」
「ならもう少し近寄らないと。」
奈緒に背中を押されまた一歩進める。
「佐藤さん?」
それに気が付いた崎山君が私を見つめている。
「こ、これ似合うと思って。」
手に持っていた商品を目いっぱい突き出す。
(気に入ってくれると良いな。)
「うん、ありがとう、試着するからそこに置いて離れて。」
(私が言い出したことだから仕方がないけど…崎山君からも近寄ってほしいな。)
「何言っているんだ城市、手渡ししてもらえ。」
いつの間にか崎山君の後ろに斎藤君が移動していて崎山君の背中をポンと押した。
崎山君がバランスを崩し私の方へ、気が付けば私が突き出した商品に触れるほど近くに。
今、私の顔が真っ赤になっている事が自覚ができる、そして崎山君も…
「…ありがとう、試着するね。」
崎山君が私が持っていた商品を手に取り試着室に入った。
「ちっ!力が弱かったか。」
斎藤君が悔しそうにしている。
「ちょっと、打ち合わせに無いよ。」
奈緒が変な事をいいだし。
「わり、この2人があまりももどかしいから俺だけの計画も立てていた。」
計画?斎藤の言葉でこのWデートが仕組まれている事に気が付いた。
「2人とも、なにを隠しているの?」
「「あ!…あはははは!」」
崎山君が帰って来てから、服を買い、2人に改めて事情を聴くと、そもそも2人は付き合っておらず、私達の距離を縮めるために計画しリハーサルまでしたと告白された。
「「ごめんなさい!」」
2人に頭を下げられ、私達はこの嘘を許した。
(私たちの事を想って付いた嘘だもん、怒れないよ。)
ネタがバレたのでここで解散となり私と崎山君だけに。
(……私たちは……奈緒と斎藤君の2人にこれだけ心配されているんだ。)
フンスと気合を入れてそっぽを向き崎山君の方に手を差し出した。
「…え?」
「あの2人にこれ以上心配させる訳にはいかないでしょ?だから…」
ここで崎山君も私が手を差し出した意味を理解してくれたのだろう、私の手を取り。
「そうだね、これからも少しづつイチャイチャできるカップルになって行こう。」
こうして私達は普通のカップルにまた一歩近づいたのだった。
ー完ー
超恥ずかしがり屋の佐藤さん? ジント @zinnto
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