近藤勲再び

近藤椿視点


「おじいちゃん、ふっか――――――つ!!」


「あなた、うるさいです。朝早いのですから控えてください。」


はぁ、お久しぶりです、謎の老人?の話で登場した椿です。名乗るのは初めてでしたよね?


さてさて、この人が警察に捕まってからは後始末が大変でした。


この年になって謝罪安行をするとは…はぁ。


とりあえず、今、佐藤家の家の前に来ています、千鶴に謝る為です。


【ピンポーン!】呼び鈴を鳴らし、しばらく待つと。


『【ブツ!】現在お客様の都合により、この家は使われておりません。』


この声は千鶴、変な居留守ですね。


「ち~ず~る~おじいちゃんがわるかった~~!!」


「あなた、大声で叫ぶと近所迷惑ですよ。」


隣で叫ばないでください、耳がキンキンとするじゃないですか!


中から「千鶴、いたずらしないの。」と瑞さんの声が。


玄関が開き中へ入り、リビングにて。


「ち、千鶴、千佳?!も、もしかして…これからデート?」


余所行きの服を着ていて可愛い千鶴と千佳、それに驚いているお爺さん


「はい。」


あら、頬を赤く染めて初々しい千鶴、私も昔は…ですが今は…はぁ。


「い、行くんじゃない!!!」


「お爺様?!!」


「あなた、子供じゃないんですから。」


「いやじゃいじゃ!今日は千鶴、千佳と遊ぶのじゃ!!」


「お父さん、我が儘は…そうだ千鶴!彼を家に呼んだら?」


瑞さん、ナイスアイディア!私もそのアイディアに乗りましょう。


「私も彼を見てみたいです。」


「わ、ワシは反対じゃ!!あの男も単身赴任でおらんし!せっかくの家族団らんだと言うのに!!」


またこの人は…はぁ。


「なら多数決で決めましょう。彼を家に呼ぶのを反対の方。」「はい!はい!はい!」


あなた…両手を上げて万歳をしても票数は変わりませんよ。


「では賛成の方。」


勲さん以外の手が…千鶴?なんで手を上げていないの?


「よし!千鶴が手を上げてないから呼ぶのは無効だ!」


あなたは黙ってて!


「千鶴?呼びたくないの?」


「は、恥ずかしいから。」


あらあら真っ赤になって。


「お願い、紹介して。」


「は、はい。」


「N――――――――――――O!!


猿轡付けようかしら?


「ところで千佳は?呼ばないの?」


「同じ人だから。」


「「……………………二股か!!許すまじ!!」」


こんな時だけ勲さんと意見があった。

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