佐藤さんと斎藤浩司の不幸?
斎藤浩司視点
佐藤さんが「本当だよ。」と言ったことで真実だと分かった。
驚いた!まさか城市が佐藤さんとマジでRINEを交換してたなんて!
佐藤さんの回りには常に女子がバリケードを作って、まず一対一で話せない、連絡先を聞こうとしたら必ず
俺も佐藤さんに片思いをして1年の時に佐藤さんに近づいた、すると他の女が俺といい雰囲気になろうとしてくる、だが俺はこの女には見向きもしなかったが、また違う女が前の女と同じことをしようとしてくる。何度もやられて次第に嫌になり佐藤さんから離れた。
過去、俺が出来なかった事を城市がやってのけたのだ。
俺は思わず「俺とも交換してくれ!」と言ったが「もう少し仲良くなったらね。」と言い断れた。
だから色々と話をして良い印象を植え付ける、城市をほっといて。
(ってか城市の奴何してるんだ?後ろに控えて話そうともしない?まあいい。)
都合が良いと思い話すうちにだんだん楽しくなっていくが、フッと気が付いた。
佐藤さんの目線が俺から離れチラチラと城市を見ている。
俺は気が付いてしまった。佐藤さんは城市に恋をしているんだと。
(あ~あ、俺の片思いもここまでか。仕方がない佐藤さんの手伝いをしてやるか。)
俺は佐藤さんとの会話を止めて後ろを向く。
「お前、何してるんだ?こっちに来て会話に入って来いよ。」
城市は首を振り「これ以上近付けないんだ。」と訳の分からない事を言う。
仕方がないので城市に近づき腕をとって佐藤さんの方へとグイっと引っ張ると。
「…………佐藤さん?」
佐藤さんはいつの間にか後ろに下がり5mの距離を維持した。
(訳分からん。)
「城市はそのまま立ってろよ。」
と言い今度は佐藤さんに1m以内に近づくと、フッっと姿が消えた。
「え?」
「き、きゃ―――――――!」
佐藤さんは足を肩幅まで開け腰を落とし、両拳を握り両親指の第一関節を唇に当てている。
キュ!と靴がなると同時に頭を振り出す。
振りは段々と大きく、速くなり俺の視界には、右から左に消え、左から右に消える。
「こ!これデンプ…」
教室にスパ――――――ンと良い音が鳴る。
(え?!右頬が痛い!殴られた?)
スパ――――――ン!又も教室に良い音が。
(左頬が痛い!)
「ちょ!…」キュ!スパ―――――ン!
「ま…」キュ!スパ―――――ン!
「て…」キュ!スパ――――ン!
「は…」キュ!スパ――――ン!
「や…」キュ!スパ―――ン!
「く…」キュ!スパ―――ン!
「な…」キュ!スパ――ン!
「って…」キュ!」スパ――ン!
「る…」キュ!スパ―ン!
最後に左頬が痛くなった後一呼吸で来た、佐藤さんを見下ろすと目が合った。
(やべ!あの目とどめを刺す気だ!)
大きく体をひねり右肩を地面に向けている。キュ!っと音と同時に地面すれすれから右拳が俺の顎を…
スパ――――――――――――ン!
撃ち抜いた。
K――――――O――――――!
「何時ボクシング作品になった?」
城市は後ろで困惑していた。
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