手紙
まえがき
主人公の名前も決めたので、誰それ視点と入れていきます、それと前の2話も入れました。
それとタグにポンコツを追加しました。
♦
佐藤千鶴視点
次の日、授業中に手紙を書き上げた。
(やっと書けた!…ってもう4時限目の終わりかけ?!うぅ~~~色々書く事を悩んでいたらもうこんな時間だなんて~)
横目で崎山君をチラッと見る。
ドキ!
心臓が跳ね上がり顔が見る見るうちに真っ赤に変わっていくのが分かる、慌てて前に目線を戻し冷静になろうと努める。
(手紙だけど、やっとあの時のお礼が言える、後は渡すだけ!うん!渡す……渡す?!……どうやって?!あわわわわわ!どうしよう~崎山君との接点なんって隣の席になった以外無い!!会話も…………いえ、挨拶もろくに返していない…………ぴぇ~ん)
それから、どうやって渡すか考え、これは…ダメ、あれは…ダメとソワソワして。
6時間目の授業中に(そうよ!放課後、皆が帰った後に崎山君の机の中に入れれば!!これ完璧!!)
フンスと気合を入れ放課後、皆が帰るのを待つ。
少し時間を遡り崎山城市視点
今日、佐藤さんの様子が朝から変だ。
授業中、何かを一心不乱で書いては消し、書いては消しの繰り返しをしている。僕は気になり横目で様子を伺う事にした。
(何をあんなに一生懸命に書いてるのだろう?……あ!紙がダメになってまた新しいのに!……これだけ真剣に書くって事はラ、ラブレター?!まさか佐藤さんが誰かを好きに!!…………でもラブレターって学校で書くものなのかな?誰かに見られる可能性が有るのに?)
僕は何を書いているのか気になるが、何を書いているのか分からないまま、佐藤さんは何度も書き直しては紙をダメにする。
(あれで15枚目?だよね?)
ダメになった紙は丸めて机の中にIn……
(机に中はゴミ箱ではありませんよ、佐藤さん。)
4時間目の終わり頃、やっと書き終えたのか、満面の顔でやり遂げた感を醸し出した佐藤さんに安心し横目で様子を伺うのを止めた、直ぐ後に佐藤さんからタダならないフインキが漂ってくる。
さっきと同じく横目で様子を伺うと、今度は顔を青くしてソワソワしていた。
(やっぱりさっきのラブレター?そして今度はどうやって渡そうか考えている?…………今頃?!遅くない!)
ソワソワは6時間目の途中まで続いた。
放課後
僕は帰路についていたが学校に忘れ物をしている事に気が付き走って教室に戻った。
入り口は開いており中へ入ると佐藤さんが僕の椅子に座り机に何かを入れようとしているとこだった。
「佐藤さん!!僕の席で何をしてるの?!」
「え!…………き、崎山…君?……あ!あの……その~…これはね、え~と…」
言い訳を考えていたのかしどろもどろに声を出していたが、覚悟を決めたのか顔が引き締まり。
「これ、帰ってから読んで!」
机の上に『バン!』と叩き付けるかのように手紙を置き鞄を撮り教室から逃げていった。
(この手紙、朝から佐藤さんが書いていたやつだ。)
ピンクの封筒に宛名が書かれている。
崎山上士様へ
「名前の漢字間違ってる!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます