第7話
その後神様は、地球を、人間を全て修復してくれました。
私たち天使100人でかけた魔法を、たった一人で無いものにするなんて、感嘆の声しか漏れませんね。
さて、人間へ罰を与える会議の責任者、つまり私のその後ですが、まぁ、天界からの追放は免れました。本当によかったです。
ですが、それなりの罰は与えられてしまいました。罰を与える立場だったのに、これが天罰というのですかね。罰を与えるのは、ちゃんとした立場にいる人がやるものですね。例えば、神様とか。
私に与えられた罰は『普段の5倍人間を護れ』というものです。
しかし、それによって私は人間というものを少し、理解することが出来ました。
私が見護った5人を、簡単にリストアップしてさしあげましょう。
1人目、
2人目、
3人目、
4人目、
5人目、
さて、私は前言撤回をします。私はこれでも、人間に関して理解は出来ませんでした。全くとまでは言いませんが、しかし大方理解出来ませんでした。
しかし、今回私が人間にした罰の与えかたが、間違っているということについては理解できました。
人間は、各々が好きなモノと嫌いなモノを持っている。林檎が好きな人間がいて、林檎が嫌いな人間がいる。
これは勝手な妄想で、そんな事あり得ないのだが、林檎が嫌いな人間のために梨が生まれたとしたら、それは素晴らしいことではないだろうか。
嫌いな物があるから、その人が好きな物を作る。そうして人間は、文明を発展していった、なんてことはないだろうか。
私は、人間が嫌いだ。出来れば罰を与えたいが、しかし、それではダメなのだと神様は教えてくれたのだろう。
人間が嫌いなら、好きになれるような人間を作れ。
私が見護り、人を正していけばいい。それだけのことだろう。
罰なんて、必要ない。
「さて、今日も人間を嫌いましょうか。嫌って嫌って、好きになりましょう」
人間嫌いな天使たち ナガイエイト @eight__1210
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