その3 帰還はあっさり

<ここまでのあらすじ>

“神々の都”より【エスケープ】で避難した先は、レーゼルドーン大陸東部のセリカ地方幸国のラミアの村、つまり蛮族領域であった。

アイが蛮族のアイリーン信徒の影響を受けるのを避けるため、なるべく早くアイリーンの総本山エイギア地方に向かいたい一行だったが、陸路にしろ海路にしろ時間がかかる。そこで、村長ジアは第三の選択肢として東の海にある孤島のテレポーター行きを提案した。

島に渡る手段を得るため一行は港町サンハンを訪れる。船を強奪することを躊躇するラゼルだったが、成り行きで結局強奪してしまったのだった。




【アルマ】(人間/女/16歳):シーン神官。見た目に似合わずズケズケとした物言いをする。


【キュオ】(リカント/女/18歳):ドルイドの魔法戦士。余計な事をしゃべっては耳に煮干しを突っ込まれそうになる。


【セネカ】(グラスランナー/男/26歳):軽戦士。何よりも自由を愛する放浪者ヴァグランツ


【ラゼル】(ナイトメア/男/18歳):陽気でお気楽な操霊術士。妹分のアルマには弱い。


【ビハール】(タビット/男/18歳):西の大陸から漂流してきた神学者。


【アイ】(神族/女/0歳):遺跡『神々の扉』に生み出された小さな女の子。実は二の剣の女神アイリーンの分体だが、皆の努力の甲斐あって人族の神になりつつある。


【ゴーレム8号】(魔法生物/男?/0歳):ラゼルの使役するフラーヴィゴーレム。なんかゆるキャラっぽい。愛称は『はっちゃん』。


【カラシン】(人間/男/44歳):冒険者ギルド支部“静かなる巨兵亭”支部長。一行への扱いはぞんざい。


【ソア】(ラミア/女/?歳):セリカ地方幸国イムギ村の住人。一行を浮民と誤認して襲い、返り討ちに遭う。その後、道案内兼同行者になる。





 行きがかり上、殺してしまったケパラウラとボルグ一行を埋葬する。もし遺体が見つかることがあっても、蛮族社会においては『負けたやつが悪い』なのでさほど問題にはならないだろう。もちろん、蛮族とて人族のような情が皆無ではないので、遺族やら友やらが仇討ちを狙う可能性もあるが、その頃にはアルマたちはこの街にはいない。


「さーて、これで一応出航の準備は整ったわけだね」


 キュオが言うと、アイは首をかしげる。


「すぐでるの?」


「そうだなあ。出航は……明日の午前中にする?」


「ああ」


 ラゼルの提案に、セネカが同意する。


 大半の蛮族は夜行性の傾向があるが、人族を使役している場合は活動時間のずれは問題だ。そのため、蛮族社会では正午ごろに起きてきて、昼から深夜にかけて活動し、日の出の頃に寝ることが多い。むろん、日の出から正午までの6時間は当直として夜勤ならぬの蛮族がいるが、数は少ない。


「そうね、密出国なんだから見張りの少ない時期にしなくちゃね」


 ソアがうなずきつつ、続ける。


「ぶっちゃけ、私らも密漁とかするわけよ。だから一般的でない時間に出航しても、取り締まる奴らだけ気を付ければいいわ。たぶんさっきの奴らもそうやってへそくりを貯めてたんじゃない?」


「密漁に脱税か……蛮族領も世知辛いねえ」肩をすくめるキュオ。


 出航までの時間、一行は眠ることにした。ソアが確保してきた宿が浮民の家(護衛をするという名目で泊めさせた)だったりして一悶着あったが……





「人族的には清々しい朝だね、出航日和だー」


「バルバロス的にはまだ寝てたい時間帯なんですけどォ」


 伸びをするキュオと、目をこするソア。


「だから行くんだぜ?」


「ラゼル、突っ込みし過ぎて頭禿げるなよ。身体が持たないぞ」セネカがため息をついた。


「うん、蛮族的には一番起きたくない時間。今なら見張りも手薄な筈さ」


 ビハールがうなずく。しかし、彼は手先には自信がない……とのことで、魔動機の修理はセネカに任せることになった。


 修理を横で見つつ、ラゼルはふと思い出す。そういや、昨日ケパラウラから金で身請けしたイルカに道案内を頼んだんだっけ。


「アイちゃん、イルカ呼べる?」


 アイはうなずくと、海獣語でイルカを呼び出した。





『やっときたきゅー、さあ一緒にいきますキュー』


 イルカ曰く、『バクチだけどラクな時にはラクなルート』と、『安定してるけど面倒なルート』があるという。


「沿岸沿いって面倒ごと呼びそうよね」


 アルマが船べりに頬杖を突いた。“ラクな時にはラク”とは、沿岸警備の兵士に見つからなければ、ということだろうか。


「沖側を行こう」


「うん」


 パイセンにうなずきつつ、“面倒”ってどれくらいのレベルなんだろうなとラゼルは思った。





「あ、おさかないっぱい」


「……魚って空飛ぶっけ?」


 翌朝。アイが見ている方向に視線を向けたキュオは、自身の目を疑った。


「ありゃスズメトビウオだよ。割とおいしいんだよ」


 のんきに言うビハールだが、船に並走するトビウオたちはキュオたちに向けてキシャアアアアと歯を見せた。


「なんか牙をむいてるんですが先生?」頬をぴくつかせるアルマ。


「あきらかに危険生物じゃん!」キュオが絶叫した。



―GMによればコンセプトはサイクロンローカスツの弱体化版とのこと―



 この敵の厄介なことは数多くのトビウオの集合体であること。通常の戦闘とはだいぶ勝手が違った。キュオが空振りするのを尻目に何匹かが叩き落されるが、生き残ったトビウオは牙をむいて飛び回る。

 わりと痛い目に遭いつつも、最終的にトビウオはセネカによっておいしい魚料理になった。食うか食われるか、まさに弱肉強食。


「セネカはコックでも食べていけそうね」


「ハルシカではコックだったんでな。盗みもやったが」


「生魚はパテット君と散々食べたなあ…あの時はライムがあればと思ったもんだ、今はあるのが嬉しいねえ」


 漂流時の思い出を語るビハール。


「そうそう、船の進む方角だけど。このままでいい?」焼き魚をかじりながら、キュオ。


「何か情報はないか?」


 セネカが船に並走するイルカに問う。


『東側に進むと竜国に近づく分いろいろキュよ?』


「竜国は人族国家とはいえ、あんまり今の状態で近づくのはよくないわね」


 蛮族国家側から来た船だ。当然警戒されるだろう。


「発見されても弁明はできるだろうが、面倒だなァ」


『進路を北よりにすると、内海のど真ん中だから誰かいることは滅多にないですキュ』


 ただ、遮るものがないので天候が変わりやすいとイルカは釘を刺した。


『じゃ、ボクの群れがいそうな場所が近いからそろそろ失礼するキュー』


 イルカは返事も待たずにそそくさと去っていった。





 航海三日目。次第に海が荒れてきて、間もなく嵐となる。イルカの忠告通りだ。


「うん、まあそんな気はしてた」ひきつった笑みを浮かべるキュオ。


「やべえな」


「笑えないな……」


「シーン様、私たちをお導きください!」

 

 アルマは聖印を掲げ一心に祈った。

 その祈りがシーンに通じたのか、ほどなく船は嵐を抜けた。



―メタなことを言うと今回序盤、出目を1回だけ操作できる特典をアルマがもらっていたのでそれを使いました―



「あ、島が見えてきたわ。思ったより早かったわね」


 ソアが言うと、ビハールが自らのひげをいじる。


「ところで……なんでこの島にあるというテレポーター、今まで放置されてたんだろうね?」


「何か出たとか?」


「近寄れない理由があったとか……」


 キュオは嫌な予感がしてきた。


「つっても、テレポーターって持ち運びできるのか?それとも……」


 門番でもいるのか?と言いかけてラゼルは訂正したくなった。門番のほうがまだマシだ。


 船を前後から挟むようにして海から二つの長い首が現れ、一行をにらむ。シーサーペントである。


「全力で行くぞ!【ファイア・ウェポン】!」


 ラゼルの号令でシーサーペントに突っ込む8号を見送り、キュオが言った。


「合流されるとまずいよね。セネカ、もう一匹引き受けて」


「任された」


 キュオが8号に続いて後方の海蛇の胴に魔力撃を叩き込み、セネカは前方の海蛇にナイフを放って注意を引く。


―画面上では左にA、右にBがいるんですが、船の絵が右を向いているのでややこしい―


 一時、アイちゃんが締め上げられて生命の危機に陥ったりしたものの、セネカがナイフを投げてとどめを刺した。




「うわー、岩ばっかりだね」


 キュオはそびえたつ岩山を見上げた。崖の上に、それらしい宝珠が見える。ビハールによるとこの岩は硬い火山岩でできているらしい。


「この断崖を登るわけかぁ……」


「やだなぁ」


 顔をしかめる孤児院組を尻目に、キュオはさっさと登りだしたのだが……


「馬鹿野郎!大丈夫か!」


ごじってん1ゾロやったね!」意味不明メタなことを言うキュオ。


 アイちゃんとセネカがロープを持って上がったことで、残りのメンバーも楽に登った。


「うん。起動にちょっと時間かかるけど問題ないみたいだね」


 テレポーターを操作すると、ビハールは一同を見回す。


「ここも見納めかもしれない。みんないいかな?」


「船からコアを引きはがして来ればよかったな。取ってくる」


 抜け目のないセネカであった。




 テレポーターに転送された一行は、あっという間に多くの蛮族……ライカンスロープに取り囲まれた。幸い、敵意はなさそうだが。


「珍しいお客なのですよ」


「何十年ぶりですかね」


「ねえ、ここはどこよ?」物怖じしないアルマ。


「コミテト領内のライカンスロープの里なのですよ」


「コミテト領内か……目的地はコミテトの向こうだったが」


「オレたち、アイリーン神に会いに行きたいんだけど」


 ラゼルの言葉に、ライカンスロープたちは顔を見合わせた。


「ああ、我々とは縁のなさそうなあの変な女神ですか」


「セイノカイホ―とか言われても、我々は繁殖しないのですよ」


「話すと長くなるが、この子がアイリーンの分体でな。本体に会わせてやりたい」


 セネカがアイちゃんを示すと、ライカンスロープたちは再び顔を見合わせる。


「アイリーンは、ここからかなり南に行ったところにあるエイギア諸族同盟という国に顕現してるそうなのですよ」


「我々が属するコミテトとは敵対しているのですよ」


 ライカンスロープたちは一行をじっと見つめる、が、敵対するつもりではなさそうだ。


「お前達がテレポーターから出てきた時点で、コミテトと無関係な奴等だと言う事はバレバレなのですよ」


「寧ろコミテト中央にいらん疑いをかけられる前にとっとと出て行って欲しいのですよ」


 里長たちはコミテトの斥候をしている里人たちを紹介してくれた。当初は彼女たちも協力を渋ったが(まあ利敵行為ととられかねないので無理はないが)、セネカが報酬代わりに船の魔動コアを示すとあっさりと手のひらを返した。




「コミテトとエイギアの軍事境界線付近にまで来ましたにゃ」


「ここからは我々と同行してると普通にエイギア兵に狙われますよ?そろそろお別れしたほうが良いですね」


「世話になったな」


「エイギアも人族と蛮族を区別しない国だから、ちゃんと事情を放せば難民申請くらいさせてくれると思うにゃ」


「難民じゃないんだけど……」


 斥候たちの言ったとおり、エイギア兵による取り調べもすんなり終わると一行はエイギア諸族同盟の首都、ジーズドルフに連れて行かれた。




「ここが首都?なんかえらいこと寂れてる気がするんだけど」


「キュオ、君城壁を見なかったのかい?ボクは地平線の彼方まで続く城壁ってなんなんだと思ったんだけど」


「まちのなかなのにいなか……」


 ビハールによれば、ここはかつて霧の街とよばれた蛮族の都だったという。それをつい近年、ダーレスブルグ公国の公女、現在のエイギア諸族同盟議長が奪還したのだ。


「復興途上の街ってわけね」


「先生はこっちの出身だったな。顔は利くのか?」


「知り合いがいるくらいにはね……あと、遠縁の者がこの町で割と良い立場だったりする」


「ホント、よく似てるよね」


 その声の主は、二階建ての屋根の上から軽やかに飛び降りてきた。


「ここからは私が案内しよう。私はパステル・グラント。ジーズドルフでは割と名の通った冒険者兼薬師だよ」


 パステルと名乗った人間の女性は、アイリーン神殿行きはやめとけ、と言った。


「やっぱ本体との直接接触はやばいっすか?」


「というより、アイちゃんこと分体が不安定なんでしょ。ああいう刺激の強いところ……ぶっちゃけると歓楽街にはいかない方がいい」


 アイリーンの教義を思い出し、ラゼルとセネカは顔を見合わせた。


「とりあえず私の家に行こうか。アイリーンはそっちへ呼んでおこう」




 気前よく魔動バイクを貸してくれるほど、この街は広大だった。10キロメートルを走った後、パステルの住まいのあるサカロス神殿に着いたのだが。


「というか、汚い!」


「足の踏み場がないんだが」


「せめて足の踏み場は確保しようぜ……」


 アルマたちが口々に不満を漏らすが、パステルはどこ吹く風。


「来ましたよ」


 その声に振り向いた一行は絶句した。アイちゃんをそのまま大人に成長させたような豊満な美女、なのはいい。その衣装が教育に悪すぎる。


「ちょっとこれは問題大有りよ」


 ラゼルに強制的に後ろを向かせて、アルマが言った。


「説法中に呼ぶからですよ。はるばる遠くから分体がやって来たと聞いたからそのまま来たんですよ」


「よしわかった、とりあえず着替えろ」


 神に対しての態度とは思えないぞんざいさのパステル。


「はいはい」


 肩をすくめたアイリーンは一瞬でもう少し大人しめの服になる。これでも青少年の目には毒だが。

 

「……さて、皆の目的は、要は帰りたいってことだったね。とりあえずこの国にいる駄女神がご迷惑おかけしました」


「ま、好きでついてきたわけだし。……どう?アイちゃん」


 ラゼルがアイちゃんを促すと、彼女は本体たるアイリーンを見上げた。


「……えーと、まま?」


「せめて姉と呼んでくれませんかね」


 アイリーンは困惑気味に、アイちゃんを見つめ返す。


「まあ……が競合することはなさそうですね」


「確かになぁ」


 豊満な成人美女と可愛らしい幼女では、確かに競合はしないだろう。教義も双方でかなり異なる。アイちゃんが別の神として自立してもアイリーンは困るまい。


「ええと、それで」


 パステルは頬をかいた。


「今仲間内で【テレポート】使えるのが遠出してて……リグオンさん、って人も”神々の都”には行ってるから【テレポート】で連れて行ってもらうことはできるよ」


「じゃあ、その人にアルフレイム大陸まで同行してもらえれば、その人は行き来できるんじゃない?」


 アルマの言葉に、パステルは渋い顔をした。


「リグオンさんはルキスラ帝国っていう、割と覇権主義な国の人だから、あまり色々教えたくないんだけどね……仕方ない」


「それで、帰ることも重要だが、異大陸と異国の存在を形式証拠問わず確保することも求められている」


 腕組みするセネカ。


「証拠か……ちょっと待ってね」


 パステルは足場の悪さによろめきつつ、変わった鉢植えを持ってきた。


「私がサカロス神殿の敷地でいろいろ実験的な栽培をやっててね。これは”世界樹の恵み”って奴でね。これはアルフレイムにないんじゃないかな?」


「おー」


「なんかすごそうなものを」


「アルフレイムの生態系崩れない?」


「そうなるには千年単位の時間がかかるから大丈夫でしょ」


 パステルはこともなげに言った。


「まあ、これだけじゃ何だしレーゼルドーンやテラスティアの書物とか漁ってから帰っても良いんじゃないかな。リグオンさん来るまで時間あるし」


 待ち時間にアルマはシーン神殿を訪問した。アリアドネとあいさつを交わしたときに何か引っかかるものを感じたが、正体を感づくまでには至らなかった。


 一方ソアはサカロス神官で同じラミアのシメーヌと親交を深めたが、危うくサカロスに改宗しかけるところだったとか。ともあれ、彼女はアイリーンのお膝下であるこの街に残ることにした。




「マミーがスゲぇ勢いで吹っ飛んでいくんだけど」


「うわぁひどい」


 ラゼルたちは、アイリーンが自称ではない本物の小神であることを、自らの目で確かめた。Lv15以下の魔物など、小神の前では障害物にもならない。


 狭い通路に押し寄せてくるマミーだが、アイリーンがめんどくさそうに手を振ると溶けるように消えていく。


「何か私の扱い酷くないですか」


「黙れ大元の原因」パステルはぞんざいにアイリーンを小突く。




「帰りはあっという間だったなあ」


「それじゃ、私たちはお暇しますよ」手を振るアイリーン。


「私としてはアルフレイムの酒とか味わっておきたいんだけどなぁ」


「それやられたらいつ帰れるのかわかんなくなるから駄目です」


 アイリーンはパステルの首根っこをひっつかんだ。


「パステルさんも大概なひとだね」ため息をつくキュオ。


「あ、えっと」言いかけてラゼルは口ごもる。


「なにか?」


 アイちゃんの神官になるために【レベレイション】してもらおうかと思ったラゼルだが、アイリーンに【レベレイション】してもらってもアイリーン側の神官になってしまうと思いなおす。





「無事に帰って来たってことは、行き来は可能になったのか?」


 店主カラシンの問いに、ラゼルは肩をすくめた。


「出来なくはない、けどお気軽には無理だなぁ」


「アイちゃんがいればレーゼルドーン大陸に一応行けるし、幸国側に飛ばないように西側に祠を作るって言ってたから、まあ」


 キュオの言葉に、カラシンは頭を抱える。


「向こう側の都合次第じゃねえか」


 祠の位置を変えられたり、アイリーンが協力を拒否したら戻れなくなってしまう。


「ところでビハールさんは戻ってきてよかったの?」


「そういや、向こうに戻りたいって言ってなかったっけ」


 キュオとラゼルが訊くと、ビハールは肩をすくめた。


「元々故郷への拘りはあまりないし。何よりパテット君が気になってね。一応戻れる手段はあるとわかったしね」


「ビハールさんが頑張ってテレポ覚えれば一発だぜ」


「そういうことだな。十三階位Lv13だが」


 ラゼルがのんきに言い、セネカが追い打ちをかける。


「先は長いねぇ」


 タビットの神学者は苦笑いした。




(第4話完 続きはパテットPLが思いつくか次第?)

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