-47- 「鏡坊や」
寝る前に洗面所で歯を磨いていると、鏡の中に、僕のすぐ横に小さな男の子が写っていた。
ギョッとして自分のすぐ横を見てみたけれど、誰もいない。
けれど、鏡を見ると、自分の横に小さな男の子が写っている。
鏡の中の男の子は、僕に何かを喋りかけている様に見えるけど、申し訳ないけど何も聞こえない。
男の子はしばらく僕に何か話しかけていた様だけど、やがて諦めてしょんぼりとした様子で去って行った。
何だか申し訳ない。
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