-43- 「ホッピングじいさん」
ある日の夕方、道端で何度も何度もその場でピョンピョンと跳ねている、変な人影を見かけた。
近付いてよく見ると、それはお爺さんで、だけど目だけは生魚の様にまん丸で、笑顔で嬉しそうにピョンピョンと跳ね続けている。
僕に気付くと、こちらに気持ちの悪い笑顔を向け、嬉しそうにジャンプしながら近づいて来る。
僕は慌てて、踵を返して逃げ出した。
ピョンピョンと跳ねながら進むより、普通に走った方がもちろん早いから、逃げること自体は簡単だった。
少し距離が離れると、追いかけるのをやめて、相変わらず僕の方を見ながら、その場でピョンピョンと跳ねている。
(これ多分、普通の人にも見える奴だ。放置して大丈夫かな、どうしよう)
とか考えながら数歩近付くと、また跳ねながら追いかけて来た。
近付くと追いかけて来て、逃げてある程度の距離を離すと追いかけるのを止める、追いかけて来るイキモノの中ではよくあるパターンの一つだ。
そのまま放置するのもどうかと思い、学校の裏山の中に誘導して、人が来なさそうな場所に置き去りにしておいた。
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