マイソーティ・ナーティ

俺の兄はハッカーだ。


彼の手のひらで人は踊らされる。


「誘いこんでくれ」


「了解、あと10秒」


ゲート前、バーを下ろす。


誘いこまれた一台の車の足止めに成功。


父は警察官であり、今はパトカーを運転している。


男に近づく。


「ちょっといいですか」


犯罪集団の一人を検問で確保した。


「確保した」


これが俺のチーム。




「よくもまあこんなオンボロトラックに乗ってるよな」


現場検証の間、その犯罪者と仲良くなった。


「うるせーよ」


父と犯罪者が話している。


「まあ、ちょっと気楽にいきましょうや」


兄が割って入る。


「なんて言ったけ、あの映画。知ってます?マイソーティ・ナーティ」


と言って歌い出す。


「マイソーティ、ナーティ。いつまでも。やればできるさ。マイソーティ、ナーティ。こんな俺でも。楽しいさ。マイソーティ、ナーティ。真っ直ぐ進め。マイソーティ、ナーティ……」


そうやって、道中男4人で歌っていた。


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