ケモナーの決着!3
「さて、ギミックを教えてくれるか? まだ何も知らへんねん」
今までは参加してこなかったアーボが第1層の敵が持つギミックを知るわけもなく、また知らないと戦えないがために3人に問いかけてきた。
「そういえば知らなかったんでしたっけ? 分かりました。まず初めに、魔法攻撃をしちゃいけないっぽいです、魔法攻撃を食らわせた途端に【AGI】と【STR】が大幅に上がるんだと思います。もしかしたら【VIT】も上がっているかもしれません。そして同じ人が連続してダメージを与えるのもダメっぽいです。それからデバフ攻撃もアウトらしいですよ? あと前回は結構いい線まで行ったんですけど急にギミックが発動しました、あんまり時間をかけすぎるのもダメっぽいです」
3人を代表して、リーフがアーボへ説明する。というかアリスはともかくフロスだとまともに説明しないだろう。
「なんやそれ、多すぎんか!?」
自分が想像してたよりも相当あったギミックにアーボも驚嘆したらしい。若干ではあるが戦意を喪失していた。
「攻略法としてはひたすら交互に攻撃を続けるって感じですかね。多分……」
「なんや、思うてたよりも単純やな」
大量にあるギミックへの対策が思ったよりも単純だったことに驚いたが、すぐにリーフが出した対策が最も有効だとすぐに気がついた。
「ただ……これだと時間が足りないっぽいんですよね、アーボさんって物理スキルどれくらい持ってます?」
「物理スキルか……あんま持ってへんな」
そもそもアーボは魔法主体の戦闘スタイルだ。イーボ、ウーボが近接攻撃、そしてアーボは遠距離攻撃というある程度バランスの取れたパーティーである。
「そうですか……そうですね、そういえば杖持ってますもんね。それじゃあ支援魔法なんかは使えませんか?」
直接攻撃が無理ならばバフで強化しようと言う考えなのだろう。
「できるが……デバフがダメならバフもダメなんちゃうん?」
アーボの意見はもっともだろう。しかしリーフも既にその可能性は考えていた。
「ダメかもしれないです、でもその時はその時で。何度でも挑戦できるんですから怖がる必要なんてないんです!」
そう、ゲームにおいて強敵が出た時はトライアンドエラーが基本だ。デスゲームではないのだから何度死のうと問題はないのである。
「ほんならええが……よし! 任しとき! とびっきりのやつ掛けたるわ!」
そう言ってアーボは【STR】上昇スキルと【AGI】上昇スキルをかける。
それと同時にリーフとアリスの二人が駆け出して、再びボスが出現した!
「【
早速リルを召喚し、ボスであるスカル・センチピードを攻撃するよう指示する。そしてフロスは即座にアーボの隣へと位置を定めたようだ。
「フロス嬢は戦わなくてええんか?」
「私も攻撃スキルは持ってないんですよ、なのでリルちゃんに全部お任せです! それより昨日のドラゴンカプセル見ました!?」
「おお! やっぱりフロス嬢も見たか! やっぱりあれか? ホイロちゃん推しか?」
「やっぱり分かっちゃいます!? いいですよねホイロちゃんーー」
このまましばらく話に花を咲かせていた。しかし今回でクリアすることは叶わず、再び倒されたようだ。ちなみにフロスとアーボは後でしっかりと干されたらしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます